15話:回収不可
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スさんから病院内にはすぐに噂は広まっていた。
事後翌日、テスラはイギリスへ帰る仕度をして「また、遊びに来るからねお兄ちゃん♪」と、もうその悪魔の笑みに震え上がったんだけど。
もう入院生活は肩身狭いものとなっていった。お前は勇者だ!!とは誰も言ってくれなかった。周りの目が痛いのなんの……ナースさんや患者さん達がオレを避けるのが辛かったなーーー。
「イッチー、お見舞いにきたぜよ〜」
「………」
気がつけば数日が経ち、ショックを隠せないオレが放心状態だったところに、暢気にもやってきたのは友人である土御門くんだった。
お前、今の今までどこにいたんだよ!!
今回の一件は俺は手を出せなかったのにゃー、ちょとは反省してるにゃー……とお気楽な口調でテヘペロして、お見舞いの品に高級そうなメロンを一つ丸々持ってきてくれたのニャ……
お前、責任持って食べやすいサイズにするニャよ? 一口サイズじゃないと食べあげないんだからな!
いや、あとでナースさんにカットして貰おう。野郎に切ってもらうより、そっちの方が美味しさも3割り増しだ。まぁ、ナースさんが承諾してくれたらの話だがな。ケダモノと罵ってくれてもいいからメロンが食べたいなーーー。
「で、なんだよ? 今までオレがどんな目にあったか、全ては義妹推ししたお前のせいだよ、このシスコン!!」
「あー、はいはい、人のせいにするのはよすにゃー。こっちはこっちでいろいろ大変だったんだぜい?」
土御門は学園都市にもイギリス清教にも所属する二重スパイ。否、他の機関にも所属しているとかないとか言っていたから多重スパイかもしれない。
それで、今回の一件とは別のお仕事があったから忙しかったんだろうな。それはなんとなく分かったいるつもりだ。
それを分かった上でオレは無茶を言っている。文句を言うしかなかったんだ。もっと言わせてくれ。
「テスラの暴走止めるの、お前の役目だろうがよ!」
「それは違うにゃ、暴走を止めるのはイッチーの役目ですたい。俺の役目はそんなイッチーを慰めるためのアフターケアだけだぜい?」
「やめて、その言い方は誤解を招く。もうこれ以上ナースさん達に罵倒されたくない、もしくは一部の女性たちが聞けば鼻息荒くしそうだな!」
「そう聞こえるのはイッチーにそっちの気があるからそう聞こえるだけだし、俺はお前のことなんて好きじゃないんだからにゃー」
「あれ? やっぱり変に聞こえるのは気のせい!??」
まぁ冗談はさて置き。
「あの日、テスラとあんなことやこんなことを体験してしまったせいで、青髪やクラスの連中からはバッシングの嵐。吹寄からは距離を置きましょうと『友人』の位置から『単なるクラスメイトA』に変わり身しやが
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