第15話 決着!ナシゴ対ピッコロ大魔王
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なー!」
瞬時に武泰斗のしようとしている事を見抜くナシゴ。両腕を前に突き出し、叫ぶ武泰斗。
「魔封波じゃ!」
ナシゴの叫びも関係なしと、武泰斗は己の最高の技をピッコロ大魔王に向けて放つ。両手から気を放ちピッコロ大魔王の動きを縛る武泰斗。大きな渦が発生し、ピッコロ大魔王は飲み込まれた。
「何だと! なんだこれは!わぁぁぁぁ」
ピッコロ大魔王が魔封波に飲み込まれる。抜けだそうと、もがくピッコロ大魔王だったが、ナシゴへ放った爆力魔波に力を注いでしまっていて、抜け出せいない。
「ぐっうっ!電子ジャーだ!」
武泰斗のさらなる叫び。そして、わあぁぁぁと、ピッコロ大魔王の断末魔があたりに響き渡る。断末魔は、電子ジャー向かい飛ぶ。武泰斗が、最後の力を振り絞って、電子ジャーのフタをと閉じると、ピッコロ大魔王は封じられるとともに、声は一切聞こえなくなった。あたりが静寂を包んだ。
武泰斗が魔封波という最終奥義で力を使い果たし、地面へと倒れる。ナシゴは、武泰斗に駆け寄り声を掛ける。一瞬の出来事だった。ナシゴは事態が移り変わる事をただ見ていることしか出来なかった。
「武泰斗! おい、しっかりしろ」
ナシゴが武泰斗に駆け寄り、武泰斗の上半身を抱き上げる。
「ふふふっ、勝負の邪魔をしてすみません。しかし、あのピッコロ大魔王に地球人を皆殺しにさせるわけにはいかなかったのですよ」
「あぁ、ピッコロ大魔王に俺は負けていた。かめはめ波が打ち破られた後、俺は殺されていたかもしれない。だが、お前が死ぬことなんて無いはずだ」
「ナシゴ様、ピッコロ大魔王を封じた電子ジャーお願いします」
「武泰斗! おい、武泰斗!」
魔封波によって魂をも使い果たして、ピッコロ大魔王を封じた武泰斗。力を使い果たしてもう、立ち上がることも難しいナシゴ。二人はピッコロ大魔王に勝つことが出来た。しかし、それは大きな犠牲を払った勝利だった。
ナシゴは自身の力のなさを再度確認した。なぜ、仙豆を持ってこなかったのかということ、ピッコロ大魔王を侮って、勝負に負けそうになってしまったこと、武泰斗を死なせてしまったこと。かめはめ波という必殺技を持ってしても勝てなかった敵。自分には修行が足りない。それだけが、その勝負を経て残った思いだった。
その後、ナシゴは武泰斗の遺体を、武泰斗の弟子達に任せると、電子ジャーを片手に?斗雲に乗ってカリン塔へと向かった。
そして、時間は一気に進み、原作の始まるエイジ749年になった。
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