TURN142 最後の出撃その八
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「これからはまた身内か」
「何か含むところあるやろ」
「ないって言うたら嘘になるわ」
オランダはスペインにこう返す、いつも通り煙管で煙草を吸いながら。
「それでもそれはそれ、これはこれでや」
「やってくんやな」
「そや、一緒にな」
こう話すのだった、欧州の面々も今一つになろうとしていた。
その中にはイタリアもいる、だが彼とロマーノはというと。
ユーリにだ、複雑な顔で言われていた。
「本当に、本当に大丈夫ですね」
「だから大丈夫だよ」
「俺達じゃ不安なのかよ」
「妹殿ならそうではないのですが」
イタリア妹、ロマーノ妹ならというのだ。
「しかし、ドゥーチェも」
「えっ、私もなの」
「御三方は」
どうかというのだ。
「どうも」
「安心していいわ、私はやる時はやるのよ」
ムッチリーニは明るい笑顔でユーリに返す。
「だから安心して待っていてね」
「だといいのですが」
「まあ兄貴達だってそうだしね」
「ユーリさんは安心して見ていていいよ」
イタリア妹とロマーノ妹は二人でユーリに左右から言う。
「兄貴達は本当にいざとなればやるから」
「安心していいよ」
「戦争の後もね」
「兄貴達を任せてね」
「では私はその皆さんを支えましょう」
ユーリは不安ながらも確かな顔でイタリア妹達に答えた。
「戦争の後も」
「うん、頼むよ」
「正直頼りにしてるからな」
イタリアとロマーノがユーリに返す。
「戦争の後も楽しくやりたいから」
「だからな」
「そうさせて頂きます」
イタリンは何処か不安な感じだった、しかし彼等も最後の戦争と戦争の後に向けて歩きはじめていた。そしてそれは北欧もだった。
アルビルダは相変わらずといった顔でこう言っていた。
「最後に行けないのは残念だぞ!」
「仕方ないっぺよ、このことは」
「んだ、選ばれなかったからだ」
そのアルビルダにデンマークとノルウェーが言う。
「だから今はバイキングの用意っぺ」
「戦争の後に備えるだ」
「こっちも料理一杯作るっぺよ」
「あの缶詰も用意するだ」
「缶詰は出さない方がいいだ」
ノルウェーはスウェーデンがぱんぱんに腫れた缶詰を出してきたのを見て彼を止めた。
「大惨事になるだ」
「そか」
「んだ」
それでだというのだ、その横ではアイスランドがフィンランドに尋ねている。
「それでエストニアとは」
「はい、仲良くしてます」
フィンランドは明るい笑顔でアイスランドの問いに答える。
「スーさんと三人で」
「それはいいことだと思うよ」
「頭がよくて落ち着いていてしかも面白い人です」
「これから宜しくお願いします」
そのエストニアが笑顔で出て来た。
「バルト三国はソビエトから独立して欧州共同体に入
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