暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
第8話 =シリカとの出会い=
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
スター「ドランクエイブ」が三体。
確認した直後、その一体の攻撃をモロに受けてしまう少女を俺は見てしまった。

「っ!?…」

どうする…あの時サチを救った絶風刃を……駄目だ、あれは発動モーションに隙が大きすぎる。間に合わない。
簡単に出せる遠距離攻撃なんか絶対採用されてないだろ、このゲーム。
と、その間にもドランクエイブは少女に向かって棍棒を使ったソードスキルのモーションに入る。

「…俺はまた守れねぇのかよっ…!絶対にさせるかよ…!」

よく見てみると、少しは回復しているようだが少女のHPは既に黄色の注意域に達していた。
レベル差があっても、無防備な状態でソードスキルを受ければ、一瞬で全ゲージを持っていかれる可能性の所にあの少女はいる。
俺には35層なんて早々『死』を感じる場所ではないがあの少女は絶対にいま『死』に直面している。
…一か八か走りながら撃ってみるか…?これも駄目だ。あの子にあたる可能性がある。
絶風刃は遠距離攻撃というすばらしい特性を持っているが命中率が非常に悪い。
ソードスキルで死なないことを祈るしか出来ないのは…辛すぎるだろ…。

そして棍棒が振られる瞬間、通常では信じられない事が起こった。

あの少女の傍らにずっといて回復をしていた竜『フェザーリドラ』が主人を守るようにその攻撃をかばったのだ。
もう長い間このゲームをやっているおかげで
こういったオンラインゲームの常識+AIのパターンも学ぶことが出来た俺には今の行動は信じられなかった。
この世界では、使い魔モンスターとなったモンスター達のAIには、
主人を護るどころか自分からモンスターに襲いかかると言う行動パターンすら存在しない。
とにかく上に決められていることに従う1つのプログラムでしかない。
…はずなのに…な…
さっきのあのフェザーリドラの動きは、どう見ても自らの意思で主人を護るための行動を起したようにしか見えなかった。
絆ってのはすごいな…上からの命令さえぶち壊すんだから…
そんなことを思っていたが一瞬で視点は少女のところへ向かう。
へたり込んでいた少女が、三体のゴリラの群に対して猛然と襲いかかり始めたからだ。

「………っ!!!?…わああああああ!!!!!」

先ほどとはぜんぜん違う動きだった。
俺が見てた限り先ほどまでは自分のHPを最優先にして逃げ回っていたのにな。
明らかに、自分へのダメージを警戒していない無茶苦茶な攻め方だ。
完全に怒りで我を見失っている…

「あのままだとよくて相打ち、悪くて『死』ぬぞ!!」

あの使い魔がせっかく助けた、あの子を死なせたくない!

「はぁぁぁぁ!!虎牙破斬!!」

少女にとどめの一撃を与えようとしていたゴリラのうしろから斬り上げ、そのまま落とす。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ