暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−銀ノ月−
第十話
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ゃ…?」

確かに、普通ならそうだが…

「ちょっと待ってくれ。」

アイテムストレージから、今度はメモ帳を出す。

50層以上もある、色々な層の情報やら何やらなんぞ、メモとってなきゃ普通忘れるって。

ただでさえ、専門用語っぽいのにさ。

「ええっと…スキルの中にある、《聞き耳》スキルを上げてると、ドア越しでも声が聞こえるらしい。…そんなん上げてる奴いんのか。」

悪趣味な奴だな、誰だか知らんが。

「な、何でそんな事を…」

そりゃ、盗み聞きされてたら不安になるよな。

「さぁな。アイドルの密会でも調べたかったんじゃないか?」

「密会って…!」

何故か顔を赤らめるシリカを放っておき、俺は今のプレイヤーを、オレンジギルド|《タイタンズハンド》と当たりをつける。

…来てくれる、みたいだな…

「あ、悪い。フレンドにメールすんの忘れてたから、ちょっと待ってくれ。」

打ちかけであった、ホランドへのメールを思い出し、
『出来れば、明日中には終わらせる』
というメールを送る。

「…これでよし。じゃ、話を戻すけど…」

後ろを見ると、シリカは俺のベッドで小さな寝息をたてながら、眠っていた。

「…おいおい。」

ピナを失って、見ず知らずの男と一緒にいたのだ。

疲れるのは分かるが、その見ず知らずの男の前で寝るのはいかがなものか。

「ここがSAOであったことと、俺が変態じゃなかったことに感謝しろよ…」

さて、どうしよう。

さっき言った通り、まだフレンド登録をしていないので、仕様上、本来シリカの泊まる部屋のドアを開けることは俺には出来ない。

ならば、シリカを起こして、自分の足で帰ってもらうのが一番良いのだが…

「起こせねぇよ…」

なんだか、可愛らしい猫のような錯覚を思わせる寝顔を見てるいると、起こす気が失せるのだ。

「…はあ。」

アイテムストレージから、毛布を取り出し…本来なら、ダンジョン用なのだが…床に横になる。

こういう時は、男が床で寝なければならないのだろうか。

…なんだかそう考えると、理不尽極まりないが…

そんなくだらない事を考えながら、俺もシリカと同じく眠りに入った。



************************************************
そろそろシリカ編もクライマックスですね。

…実は、まだヒロインは決まらず。

感想・アドバイス待ってます!

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