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dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
第15話「クリス・フランペア 廃ビルでの交渉」
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る。
リーダー格と思われる若者は、金と黒のリーゼントで、全ての指にゴツゴツとした指輪を嵌めている。

「んだ、テメェら?」

「俺らになんか用か、あぁ?」

若者達はいきなり喧嘩腰でクリスとフランに詰め寄って来た。
しかし、クリスとフランは表情を崩さず、自分達の要件を伝えた。

「落ち着いてください。僕らは喧嘩をするつもりはありません」

「そうそう〜、このビルにさぁ〜、危ない武器を持った人がいるって聞いてねぇ〜」

「僕らは武器を所持した不審者を探してここに来ました。危険なので、ここから出てくれませんか?」

"武器を持った不審者"を理由として、不良少年達にこの廃ビルから出て行ってもらう、という考えだった。
しかし、不良達は引き下がらなかった。

「不審者だぁ? 適当なこと言ってんじゃねぇぞコラ!」

「俺らのテリトリーに入っておいてただで済むと思うなよ」

「テメェらぶっ殺されてぇのか、あぁ!?」

3人の金髪が喚き始めた。


「オイ、テメェら黙ってろ」

リーダー格のリーゼントが、3人を黙らせクリスとフランに歩み寄って来た。

「………テメェら誰だ? 明らかにサツじゃねぇだろ?」

「何故そう思うんですか?」


「さっき不審者が来たって言ったな? 『何か知らないか』じゃなく『出てくれないか』と聞いた。
サツが俺らの心配するはずがねぇ。お前ら本当は何しに来た?」

「……………鋭いですね」

クリスはどう言ったものか迷っている。
"悪魔を狩りに来た"と正直に言って信じてもらえるはずがない。


「……………………その不審者を殺しに来た、と言って信じてもらえますか?」


不良達はクリスとフランに向けていた警戒心を明確なものにした。

「……そうかよ…………分かった、出てやる」

「アニキ!?」

「いいんすか!?」

「構わねぇよ、コイツらだって永遠にここにいるわけじゃねぇんだ」

クリスとフランは正直驚いていた。
もっと反対されたり、最悪暴力沙汰になるかも知れないと思っていた。
しかし、リーゼントがそれを静めた。

「………ありがとうございます」

「いい判断に感謝感謝〜」

リーゼントに礼を言うと、2人は不良達を横切り屋上へ向かった。












「アニキ、本当によかったんすか? アイツら何するか分かったもんじゃないっすよ」

「いいんだよ、さぁ行け。アイツらの巻き添えは御免だろ?」

リーゼントは3人の金髪を廃ビルから出した。




「…………………"ルークス・ソーリエ"の悪魔狩りか……」
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