十二章 幕間劇
鉄砲か槍か×悩み事
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本隊の方がいいな。オレ達の分、ちゃんと残しておいてな」
「それは分かってるよ」
「で、何だ。鉄砲と槍?」
「は・・・・はい」
「そんなもん、オレらが来るまでの繋ぎじゃねーか。全部槍でいいよ、槍で。しっかり守ってな」
「それはさすがに・・・・」
とここで、梅が小夜叉の事をちんくしゃと言ったら小夜叉は梅の事をちょろぎと言った。やるか?と言ったら望むところだとか言ってたが、とりあえず止めといた。
「じゃあ、一真達は意見があるのかよ」
「一真隊に余裕がないのは事実だし」
「もちろんです」
「でも、だからって一葉様や双葉様を助けられなかったら意味がないですし」
「当たり前ですわ」
「ねえ、一真ー。今回の作戦で一番大事な事って、何なの?」
「それは二条館死守と一葉と双葉を助ける事だ。ただし、俺達の戦いはそこで終わりではない。そこからが始まりだ。一葉達を救助後に、越前を叩くんだからな」
一葉達の合流も大事だが、その先にある越前を鬼達で埋め尽くされているのを救う。それとザビエルを倒す事だ。
「上洛だけが目的であれば、私もここまでは言いません。寧ろ織田家の力を示すためにも、派手に動いた方が良いくらいです」
「全くもぅ。鉄砲の弾なんて、無くなったら補充すれば良いだけではありませんの」
「はあ!?」
「梅ちゃん・・・・?」
「何ですの」
「・・・・梅さん」
「だから何ですの?」
「一つお聞しますが、梅さんは鉄砲を一発撃つと、一体どれくらい掛かるかご存じですか?」
「・・・・・・・・・・?」
その問いに、梅は不思議そうに首を傾けた。俺達の銃なら問題ないが、一真隊の鉄砲には限りがあるし、弾は高かった気がするんだが。
「ああ、そういう事かー」
「ハニーまで何ですの!?」
「詩乃、ここでの鉄砲、どれくらい掛かるのか教えてなかったのか?」
「てっきり知ってるかと思っていましたので。ええっと、ですね」
詩乃は文机の上に一枚の紙を一枚広げると、さらさらとその上に筆を走らせ始めた。
「弾丸に火薬、早合の紙がこのくらいとして・・・・」
「ついでに火縄も入れといて」
「そうですね。・・・・そこまで入れて、百発辺りだいたいこのくらいのお金がかかります」
「・・・・まあ」
「しかも、これを一箇所に纏めて運ぶと何かあった時に大変ですから、分割して運ぶ事になります。荷駄に掛かるお金がだいたい・・・・このくらい」
「大した額ではありませんのね」
あーあー、梅がその発想だと、ひよやころは大層驚いているぞ。金持ちの発想何だから、分かっていないようだな。
「六角氏の基準であればそうかもしれませんが
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