十二章 幕間劇
鉄砲か槍か×悩み事
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うが」
ハリセン一発軽くはたいた。二人の頭を軽くはたいた後、ヒートアップしかけた空気をなくす。
「で、二人とも。兵の割り振りをどうしたい?」
「・・・・はい。今回の京への先触れは、二条館の防衛が目的です。迅速に入城し、防御陣を敷く必要があります」
「ですから、移動には可能な限り馬を使いますわ」
「そこまでは、俺も賛成だ」
だから、それを考えてひよ達も馬を準備している。二人の意見はここまで一致してるようだが、どこから意見が違うのかね。
「今回は拠点防衛ですから、三好衆を寄せ付けずに、二条館をお守りする事が肝要になりますの。ですから、鉄砲を出来るだけ多く持ち込みますわ」
ふむ、鉄砲なら黒鮫隊に任せたいところだが、こちらの鉄砲足軽達も活躍したいだろう。しかも少ない人数でも迎撃はできると。
「鉄砲も良いですが、隙も大きくなりますし、何より玉薬にも限りがあります。後の朝倉攻めも考えて、ここは鉄砲よりも槍を中心に編成を行うべきかと」
詩乃の正論も正しい。この時代の鉄砲は玉薬とかが必要になる。ここで弾薬が切れたら、鉄砲が多い一真隊は戦力が激減する。俺らのはそんなのは必要ない。頭に思い浮かんだ弾丸が自動的に装填される。
「最初の戦いで玉薬をケチって、むざむざ作戦を失敗させるおつもりですの!?」
「闇雲に撃てば良いと言うものではありませんよ。有効な武器だからこそ、要点を絞って効率的に使うべきだと言っているのです。幸い、今回は本隊が辿り着くまでの時間稼ぎが主となります。三好衆の殲滅が目的ではありませんから、攻撃力よりも持久力を重視した編成にしても・・・・」
「敵の数は減らした方が有効に決まっているでしょう。最初の一撃で大きく敵を退ける事が出来れば、その後に時間を稼ぐのも容易ですわ」
「梅さんすごい・・・・。詩乃ちゃんと普通にやり合っている・・・・」
「だなー」
だが、二人とも忘れてないか。黒鮫隊の存在を?鉄砲での戦いもいいが、その後はどうするのか。鉄砲の距離は現代より、距離は決まっている。間合いが大きい槍ならば、鉄砲を撃った後に攻撃して準備完了次第鉄砲発射もある。
「おーい。誰もいねーのか?」
「ん?小夜叉。何やってんだ、こんな夜遅くに」
「準備とか各務に任せたら暇になったからよ。ちょっと遊びに来てやったんだけど・・・・何やってんだ?」
おいおい。遊びに来るなら少しは各務を手伝えよな。
「先触れ、槍と鉄砲の数をどうするかを検討中」
「ンだよ、贅沢な悩みだな。オレ達も先触れになりゃ良かったかな」
「小夜叉にとってはつまらない戦だぞ。敵を皆殺しにするんじゃなくて、あくまで二条館防衛戦なのだからな」
「ああそっかー。だったら、ぶっ殺しまくれる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ