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不殺の侍と聖杯戦争
本戦
一回戦〜残り128人
四日目
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とうございます。
一回戦はマトウシンジさんですか。彼は強力なサーヴァントを持っているようです。お気をつけてください。
おや、もしかして、まだ仮初()の学園生活がどういうものだったか、理解されてないんですか?
……そうですね。あなたとは縁もある。僕でよろしければ、少しばかり説明してあげられますけど、どうでしょう?」


一応聞いておくことにする。


「では、早速。固有結界というものはご存知ですか?
強力な魔術を以って、術者の周りの空間を、全く別の空間に作り変える秘術です。
サーヴァントの中にも、この固有結界を持ち合わせる者がいます。
固有結界の維持には大変な熱量を要し、サーヴァントの強力な魔力を以ってしても、維持するのは長くて数分が限度です。
そして、予選で我々が過ごした学園は、聖杯がその所有者を決めるために作り出した、固有結界なのです。
予選の学校と同様に、本戦の学園、アリーナ、そして、マスター同士が雌雄を決する決戦場。
これらも全て、聖杯がその桁外れな魔力を元に作り出した、個別の固有結界なのです。
あれだけの規模の固有結界を長期間、しかも複数同時に維持し続ける事は、現代の最新鋭のスパコンでも不可能です。
聖杯の魔力の規模がどれだけすさまじいか、ご理解いただけるかと思います。
聖杯戦争に参加したすべてのマスターは、一度記憶を完全に削除(デリート)されます。
そしてまったく別の人物として、聖杯が作り出した固有結界の中で、偽りの学園生活をさせられていたのです。
聖杯は学園生活に時間制限を設けました。四日間。その間に、自分が与えられた役割を演じさせられていることに気づけるかどうか。
それが、聖杯戦争参加の条件だったのです。
……ふふ。もっとも、トオサカさんの場合、すぐに役割を抜け出していたようですので、演じていたという部分は当てはまりませんね。
ちなみにフジムラ先生やイッセイリュードーはマスターではなく、役割を与えられたNPCです。
予選で役割に気づくことが出来なかったマスターたちは、そのまま精神の死、という形で結末を迎えました。
悲劇的ですが、弱い者には生きる余地さえ与えられない。それが聖杯戦争です。
この戦いで生き残るには、可能なかぎりの情報を集めることです。それが、やがてあなたの力となるでしょう。」


レオから一通りの説明を受けた後、ガウェインについての資料を探す。
それは簡単に見つかった。



『ガウェインについて』

『アーサー王伝説』に登場する円卓の騎士の一人。アーサー王の甥でもある。
アーサー王の片腕と称されたランスロット卿に並ぶ騎士だったが、兄弟をランスロットに殺されたことをどうしても忘れられず、彼とは相容れなかった。
高潔な人格、理想の若武者であったが故に、肉
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