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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
十二章 幕間劇
相談事
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そろそろ引き上げましょう。それにもう悪夢は見ないと思いますので」

と言って立ち上がり、俺に手を差し伸べた。まだ色々気にはなるが、もうさっきのような弱音みたいな声ではなかった。まあ、俺が聖なる風で邪を払ったのさ。聖なる水だと効果はすぐ無くなると思ったからだ。そしてその手を握る。が、何かを考えているのか引き起こしてくれなかった。

「壬月?」

「いや、何でもない」

と言って引き起こしてくれた。そして、あまり遅くならないようにと告げて立ち去っていった。俺は壬月に、気付かないように夢に出てくる者達を浄化をし、壬月が血塗れの姿にならないようにしといた。

「そこにいるのは麦穂だろ?出てこいよ」

「あら、気付いていましたか」

「壬月の話を聞いていたら、気と気配と風の精霊で気付いていたよ。盗み聞きしてたな?」

「申し訳ありません。ですが、ありがとうございます。一真様のお蔭で、壬月様は笑みを取り戻しました。それと何かしましたね?」

「まあちょっとした浄化だ。悪夢の種である死者の罵倒は、恐らく死者が霊となって壬月に何かを問いかけてると思ってな。その死者達を壬月から祓った訳だ」

「さすがですね。それにああいう時の壬月様は昔から私の番だったのですが、もうその番はありませんね。では、私も失礼させていただきます。おやすみなさいませ」

俺はおやすみと言った後、優しく微笑んで会釈をして去って行った。ついでに、麦穂にも壬月同様に運を上げといた。麦穂にはそういう邪な事はなかったので、無言だが神の加護をと。
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