十二章
降伏した理由
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多い。別に大して変わらんが」
「上洛のみならば、上総介殿の言、まさに正論。だが小谷、そして越前を思うならば・・・・どうだ?」
「・・・・・・・」
ニヤリとした笑みを浮かべながら、交渉を始めようとする白百合に、周囲の将が口々に異を唱え始める。俺はこの白百合の心を静かに見ていたが、何か揺れているな。何かがあったらしい。
「全員、静粛せよ!口を閉じろ」
「しかし、一真様!我らは河内のヘッポコ武士に負けるほど、尾張兵は鈍っておりません!」
「そうだぜ一真!いくら尾張兵が弱兵揃いだからって、今は美濃とか三河の兵がいるんだぞ!上方のぼんぼり野郎何か負けるかってんだ!」
『ズキューン!ズキューン!』
俺は銃を斜め上に向けて発砲した。しかもサイレンサー無しだから相当うるさいけど。
「誰が発言許可無しで言えと言った!次発言したら、お前らの脳天に当てるから黙ってろ。ボケが!」
と殺気と覇気をあてたら大人しくなった将達。白百合も少しだが、震えているのか?
「・・・・弾正少弼」
「・・・・はっ」
「・・・・何があった?」
「・・・・・・・・・・・」
久遠の短い問いかけに、先ほどまで俺の殺気と覇気を浴びたのか、それとも周囲の戯言をスルーしてたはずの白百合の顔が少し強ばったのは見逃さなかった。
「三好と手を切らなければいけない状況になったのか?」
「そこではなかろう。恐らく気に入らないような事が起こったのであろう」
「そうだといいがな」
「で。どうだ梟」
久遠というより俺の方を向いていたけど。やはり当たっているのか、それともただの天人だと思ってないのか。
「織田の子倅はうつけと聞いていたが、世間の雀に惑わされていたのは、自身であったようだな」
「そうか。認識を改められて良かったではないか」
「ふふっ、確かに・・・・」
肩を竦めて笑った白百合が、再び姿勢を正し、今度は慇懃な様子で久遠に向き直った。
「鬼との戦を決意された、織田上総介様に、松永弾正少弼、謹んで言上仕る」
「受けよう」
「三好三人衆、外道に堕ち申した」
「外道?」
「はっ。あれは織田衆が観音寺を攻め落とした日。我らは勝竜寺に参集し、抗戦の準備をしておった。そこに一人、南蛮僧が尋ねて参ったのだ」
回想(白百合が思い出して言っているので誰だか分からんと思うので名前を付けさせてもらいます。なお、ザビエル本人かは????と表示されてますがザビエルにしときます)
????『お目通りが叶い、恐悦至極に存じ奉りまする・・・・』
三好長逸『おお、おお。おぬしが例の南蛮僧か。噂は聞いとる』
三好政康『何でも飲めば百人力となる妙薬を売って歩いているら
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