十二章
行軍中(1)
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していたが情報を聞き終わると詩乃の方に向いた。
「まだ大丈夫だ。俺らには天の眼がある。今の状況は心配いらんが、我らが遅ければ・・・・」
「保たないかもしれない・・・・って事だね」
「うわーんっ!お頭ぁ、早く上洛して、お市様を助けに行きましょうよぉ!」
「無論だ。三好と松永をさっさとぶっ飛ばして、市のところへ向かおう。力を貸せよ、ひよ」
「はいっ!」
「おう一真。観音寺攻めでも大活躍だと聞いた。六角の頸を刎ねたとな」
「よ、桐琴に小夜叉。こんな後ろにまで下がって来てどうした?まだ観音寺城攻めの時の事を拗ねてるのか?」
「別に何でもねーよ」
「かかっ!観音寺攻めではワシの勝ちだ。だが、一番の功労者は一真だな。今度こそワシ達が頸をもらう。三好・松永との喧嘩でも気張ってみせろや」
「うっせーよ。あんま偉そうに言うなよ母ぁ。次はぜってぇー負けねーからな!あと一真もだ」
「ぐははっ!やれるもんならやってみぃ」
「前回は頸だけだったが、今回はどうかな?」
「うーーーーーーーー!」
イライラしながら唸る小夜叉を見て、俺は余裕を見せ、桐琴はゲラゲラと高笑いだ。俺もそうだが、この親子も相変わらずだな。まあ煽りまくる桐琴と、煽りを受けて徐々に怒りのオーラを立ち上がる小夜叉。そんな二人の様子を見ながら通信機で、確認しながらだった。俺以外の者達は巻き込まれないように口を噤み、出来る限り、存在感を消そうとしていた。だが、空気を読まずに絡んでくる者がいた。
「何ですの、この野蛮な方は」
「んだコラァァァァァァァァァァ!!!」
「何ですのうるさいですわね・・・・全く天兵とまで称される織田の美々しき軍勢の中に、これほど野蛮な兵卒がいるとは。美しくありませんわね」
「誰が兵卒だ、ああん?やんのかコラ?あ?いつでもやってんぞコラァァァァァァァァ!!!!!」
今にも槍を出そうとしている小夜叉に慌てずに冷静に止める。
「まあまあ、落ち着け。今は京に向けて全軍が行軍中何だから、問題起こすと久遠に怒られるぞ?」
と言いながら、小夜叉の怒りを回収させてその場で霧散させる。そんで、小夜叉に落ち着くようなオーラを流し込んだ。
「分かったよ」
ふう、やっと落ち着いてくれたのかとホッとする俺だった。
「おほほほほほほっ♪野人のちんくしゃが、何を吠えていらっしゃるのやら。さっさとご自分の隊にお戻りなさいな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・コロス!」
「・・・・っ!?」
あーあー、梅何て事させるんだよ。やっと怒りが収まったのに挑発すんじゃねえよ。
「な、何をなさいますのこのちんくしゃ!」
「おいこら。俺の事をからかって良いのは、久遠様と一真
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