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不老不死の暴君
第五十八話 ぼったくり野郎に制裁を!
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けより、この人から貰ったチップの方が高いからな!」

トマジの必死の足掻きを店員は悉く一蹴する。

「では、2名様ご案内!!!」

店員はそう言うとセアとトマジを2階の席に案内した。

「よし、飲もうか。何を飲む?スーパーデンジャラスジュースでも飲むか?」
「いやいやいや!それあれだからね!?飲みきったら1000ギルあげますっていう企画あるくらいの凄まじくアレな液体だからね!!?」

トマジが店の壁に張ってある企画のポスターを指差しながら必死に叫ぶ。

「悪いただの冗談だ。シェリー酒でいいか?」
「ああ、じゃ、それで」

セアは店員にシェリー酒を注文すると真顔になってトマジと向き合う。

「それで数ヶ月前の蛇酒のことについてなんだが……」
「すいません!出来心だったんです!許してくだッ……さい」

そう言いながらトマジが物凄い勢いで立ち上がるとこれまた凄い勢いで頭を下げる。
……勢い余って木製の机に頭が激突し、セアは噴出しそうになるのを必死に我慢する。

「……いや、出来心で無一文になった俺からすればまったく笑えないが、まぁいいや」
「いいのか?」
「ああ、おかげで色々気になることができたからな」
「気になることって……?」

トマジが不思議そうな顔をして尋ねる。
するとセアは悪戯っぽい笑顔を浮かべて言った。

「そうだな。たとえばお前がロザリアの諜報部に所属してるって話とか?」

トマジは出てきたばかりの酒を口に含んでいたため、酒を噴出した。
噴出した液体はあっというスピードでお盆でガードしたセアには届かなかった。

「ああ、もったいない。20ギル弁償しろ」
「金の話はひとまずおいといてだな!なんで知ってるんだ!?」
「アルシドから聞いた」
「……アルシドって諜報部のトップのアルシド?」
「その絶倫野郎以外にどのアルシドがいるっていうんだ?」

トマジは青い顔をして「なんで諜報部のトップと知り合いなの」とか「アルシドに彼女を奪われたって泣いていた上司の話は本当だったのか」とブツブツ呟いていた。
その呟きを聞いてセアが「あの馬鹿はどこまで下半身が元気なんだ?」と顔を青くしていた。

「……それでだ。お前いつロザリアの諜報部に入ったんだ?」

今度アルシドに会ったらとりあえずアルシドの下半身目掛けて{サンダガ}をぶっ放そうと思いながらセアはトマジに問う。

「敗戦直後さ。稼ぎ頭だった父が戦争で死んでからなにかと金が必要になってな。そんな時にロザリアの工作員と接点をもってな」
「抵抗はなかったのか?」
「アルケイディアに一泡吹かせたいと思ってたからな。それに今までどおり砂海亭で働きながらでいいって聞いたからな」
「なるほど」
「一応、このことはヴァン達には
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