第十六話 感知能力
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ージを繰り返す。この間、僅か数秒。よし、敵に飛び掛かれる。そう思ったその時・・・・
シュゥゥゥゥゥ・・・・
何かの音が聞こえた。聞いたことのある音。燃えるような、燃えようとしているような音。
私は、足元を見た。そこには、枝の裏側には・・・起爆札が貼ってあった。
「なっ―!?起爆札!!」
目の前が、閃光に包まれた。
同日
土の国 岩隠れの里勢力圏 暁の森〜神無毘橋
小夜啼トバリ
「敵だ・・・どこかにいる。」
私は、そう言った。3人の顔に緊張が走る。
「トバリ隊長、敵はどこにいるんですか?」
カタナくんが問い掛けてきた。
「うーん、分からないなぁ。相手は、1人だと思う・・・多くて、2人かな。そんなに離れていないし、気を付けて。」
なかなか、隠れるのがうまい敵・・・いやなタイプだ。ガツガツ突っ込んでくるタイプの方が、対処しやすいんだけど。私たちは、大きな木の枝に止まって、隠れている。敵は、恐らく12時の方向辺りにいると思う。問題は、こちらが複数だという事。しかも、3人が下忍・・・身を隠すのは、やはり難しい。敵には、だいたいの位置がばれていると思った方がいい。どうするか・・・それを考えていた時だった。
「敵は・・・13時の方向、1人・・」
そう、イナリ君が呟いた。
「「え?」」
皆が、驚いた。急に何を言い出すのかって。
「イナリ君、今、なんて?」
イナリ君を見つめたままの2人を差し置いて、私が質問をした。
「あ、いえ・・・敵の位置なんですが、多分・・13時の方向、岩の後ろに1人です。」
こちらの様子を窺うように、少しずつ話した。私は、イナリ君が言った方向を確認する。・・・本当だ。敵がいるのが分かる。索敵が苦手の私でも、位置が分かれば、いるかいないか位は容易に分かる。私は、まじまじとイナリ君の顔を見てしまう。
「お、おかしかったですか?トバリ隊長?」
「あ、いや・・・すごいよ。イナリ君。」
私は、素直にびっくりしていた。火影様から聞いてはいた。この小隊を預かる上で、必要事項だと。
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火の国暦60年7月9日
火の国 木ノ葉隠れの里 役所 執務室
小夜啼トバリ
「感知能力・・・ですか?」
私は、呆けたように聞き返した。火影様は、少しも理解していない私に、怒りもせずに話を続ける。
「うむ、まぁ、パッとせんのは分かる。とにかく、ふしみ一族の特殊な力は、感知能力に長けておるのだ。どういう理屈か、いまいち分かってはおらんが・・・敵意や悪意、そう言った
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