第54話 セーブはこまめにしておこう
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ねぇか」
「え〜、そんな名前私嫌だよ! ラスボスとの戦いの際にそんな気の抜ける名前呼ばれたんじゃテンション下がっちゃうじゃない」
なのはの言ってる事は一理あった。古今東西RPGの見せ場と言えばラストバトルに限る。その際に必ずと言って良い程ラスボスは主人公の名前を言ったり叫んだりしている。だが、その際に主人公の名前が【ああああ】等と言う適当な名前ではそれこそやる気が削がれてしまう。そうなっては勝てる戦いも勝てなくなってしまうのは火を見るより明らかな事であった。
「んじゃどんな名前が良いんだ? 悪いが俺面倒だから名前考える気ねぇぞ」
「って、どんだけ他人任せなんですかあんたは!」
相変わらずやる気の欠片も見受けられない銀時の言動に新八が呆れながらツッコミを入れる。まぁ、この男のやる気が常に最低値なのは何時もの事なのでさほど珍しくないのだが。
「それじゃ、【たま】で!」
「たま? 何でたまなの神楽ちゃん」
「卵割り機にかけてたまアル」
このチャイナ娘、どんだけ卵割り機に拘っているのやら。まさか名前にまで卵割り機を持ち出してきたとは。余りにも安直かつしつこい命名に呆れるツッコミ担当の新八を他所にからくり家政婦は了解の意を述べた。
「皆様、始めまして。私の名前は【祝福の風、リィンフォース】と申します」
「サラッとたまって名前否定してるよ! 嫌だったんだたまって名前! ってかその名前今出すと滅茶苦茶不味い気がするんですけど! 近い内に同じ名前の人が出そうなんですけど!」
からくりなのに以外と自己主張の激しい輩のようだ。まぁ、どの道そんな長ったらしい名前など一々言ってられないのでたまで固定なのは間違いないのだが。
「因みに私の仇名は【ホクロビーム】と言います。でも、あんまり好きな仇名じゃありません」
「ホクロビームって、それ明らかに額のホクロの事言われてますよ!」
新八が言わずともホクロビームの由来が額のホクロ型スイッチを指している事は明らかだった。しかしとことん人間臭いからくりだった。
「酷い事言うんだねぇ、一体誰がそんな事言って来るの?」
「きっとぶとう家とか戦士ネ!」
「どうして? ぶとう家とか戦士って脳筋タイプだよ?」
「あいつら肉体派の癖に根暗なんだヨ! 陰険に決まってるアルよ!」
神楽の説明になのはが「なるほど!」と納得していた。それで良いのかとツッコミを入れたくなるが、まぁ別に否定する事も詮索する必要もないのでそのままにしておく事にした。一々ボケを拾っていてはこの先やっていけないのだから。
「あ〜、嫌な仇名を言ったせいでやる気が削げて来た。冒険の書にデータを記録します」
「おいおい、まだ何もやってねぇだろうが! 冒険どころか冒頭のムービーすら流れてねぇぞ!
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