死者の行進
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地を引けなかったようだ。
だが手札はよかったようで表情は自信に満ち溢れている。
対するレイン恵の表情は相変わらずの無表情かと思いきや僅かに熱を帯びていて人間味が前よりあるように思われる。いい傾向だなぁ。
｢……出す｣
サイバードラゴンを特殊召喚したレイン恵はトラップを警戒してか、そのまま攻撃に出る。
凡骨ビートは強い罠もあるから、ありだろう。ジャスティブレイクとかジャスティブレイクとかジャスティブレイクとか。
｢攻撃……大きいの｣
｢トラップカード、ジャスティブレイク発動！ これで攻撃表示の通常モンスター以外のモンスターはすべて破壊！ サイバードラゴンには驚いたけど、私にはサイバー流に勝った経験があるんだから！｣
ああ……サイバー流か。残念ながらレイン恵のデッキはサイバーなんていう生温いデッキではない。サイバードラゴンが入ってるのは単純に光で特殊召喚できるからではないだろうか。
そういえばストラクを三つ買って放置してたな。後で組んでみよう……。
｢……伏せる。エンド｣
当然レイン恵に動揺など見られるわけもなく、モンスターを裏守備にし、カードを二枚伏せてエンドしている。
その様子を見て多少ムッとした表情をする沙羅。だが、その様子を不思議そうに見るレイン恵に毒気を抜かれたようにすぐその表情も消えた。
｢私のターン、ドロー！ 私は強欲な壷を発動して二枚ドロー！｣
この時代だとまだ現役である強欲な壷。……便乗を入れた方がいいのだろうか？
｢そしてサファイアドラゴンを攻撃表示で召喚！｣
｢ダメ……トラップ｣
自分の伏せモンスター、ゾンビキャリアごと激流葬によってモンスターを一掃した。
……なんか忘れてるような。
｢むう……永続魔法、凡骨の意地を発動。カードを一枚伏せてターンエンド｣
｢私……ドロー。……これ｣
レイン恵が出したのはOCG禁止カードの生還の宝札。ちなみにだがこの時代では無制限。しかもアニメ効果。バカだろ。もうさっさと禁止にしろよ。
｢……効果｣
墓地のゾンビキャリアの効果を起動し、手札を一枚戻してゾンビキャリアが墓地から復活。そして生還の宝札の効果で三枚ドロー……。まるで意味がわからんぞ。
戻した意味はなんだよ。
｢出す｣
相変わらずの視野の狭い高火力主義に阻まれてOCGでは制限なのに無制限なアンデットモンスター、馬頭鬼が登場した。
｢……シンクロ｣
レベル４＋レベル２でレベル６。蘇りし魔王ハ・デスがシンクロ召喚された。恐らくは馬頭鬼との相性を考えて出したのだろう。効果は確実に意味ないし。
｢……え……なにそれ……？｣
あ……忘れてたのはそれか。
思わず頭を抱える。沙羅に
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