変わらず笑っていられる事を祈って
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困ったように笑うアラン。
すると、そこに桃色のツインテールを揺らしながら、サルディアが走ってきた。
「ねぇっ、アラン君達!」
「サルディア、どうしたんだよ?そんな息切らして」
肩で息をし、その額に少し汗を浮かべるサルディアにエルフマンは首を傾げた。
しばらく呼吸を整えていたサルディアは、ギルドの中にまで届くような大きな声で叫んだ。
「ティアちゃんが・・・ティアちゃんがどこにもいないの!」
「今日、朝起きたら朝ご飯があって・・・なのにティアちゃんがどこにもいなかったの。部屋にいるかなって思って部屋に入ったんだけど、いなくて・・・しかもティアちゃんがいつも使ってるショルダーバックもなかったの!」
焦ったように叫ぶサルディアの言葉に、全員が驚愕した。
昨日あんな事があって今日ティアが行方不明となれば、自然と浮かんでくる事があるが、そうじゃないと信じたい。
「今クロス君たちが街の中を探してるんだけど・・・どうしよう!」
「落ち着けサルディア。私達もティアを探す」
「ルー、お前は空から探せ!ハッピーもな!」
「うん!」
「あいさー!」
焦るサルディアをエルザが落ち着かせる。
真っ先に飛び出して行ったアルカはルーとハッピーに指示を出すと、素早く駆け出した。
ルーは全身に風を纏って飛び、ハッピーは翼を使用して飛ぶ。
「シャルル!私達も行こう!」
「ウェンディとシャルルは空からお願い!行こうココロ、僕達は・・・」
「ギルド周辺、でしょ?私達はまだこの街にそんなに詳しくないもんね」
ウェンディを抱えたシャルルは空を飛び、アランとココロはアルカを追って駆け出す。
「あたし達も行こう!」
「おう!」
「私はイオリの墓に行ってみる。お前達は一応ティアの家やティアが行きそうな場所を当たってくれ!」
「解った!」
最強チームもギルドを飛び出す。
そして3分も経たず、ギルドから人が消えた。
全員、ティアを探す為マグノリアの街へと駆けて行ったのだ。
そんな中、誰もいない文字通り無人のギルドに、1人の少女が現れた。
どこから現れたのかは解らない。
その少女は真っ直ぐにギルドのステージへと向かい、淡い水色の封筒を置いた。
「・・・さよなら」
封筒を置いた少女は、誰に告げる訳でもなく呟く。
見覚えのあるショルダーバックを片手に、少女はギルドから消えた。
その背中に水の翼を生やし、青い閃光は空を飛ぶ。
―――――――――全てに決着をつける為に。
それから1時間近く経った頃。
「街中探したけど・・・ティアいなかったよう」
「オイ
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