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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
戦う覚悟
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放と共にアーチャーから放たれた矢は、紅い彗星となって疾走する。先ほど俺は遥後方といった。具体的にいうと二、三キロくらい離れている。切り裂く大気の悲鳴は一瞬、音速を超えた紅い彗星は、普通なら届かない距離を刹那で踏破する。そして俺が気づいた時には

「悪いねえ、慎二」

「ら、ライダー、はは、は……? お前、何言って……!?」

胸を撃ち抜かれたライダーと某然と立ち尽くす慎二。二人の姿だけが俺の目に飛び込んだ。

「こいつはしてやられたねぇ……」

口から血を吐血して、傷口を抑えるライダー。満身創痍といえば、今のライダーの状態をさす。だが、安心できない。今のライダーの目はまだ負けを認めてないからだ。

「………………まだ終わっちゃいないよ。最後っ屁を受けてみな!」

俺たちとアーチャーの間にそのまま己の船を召喚される。この障害物の意味を一瞬で理解した。幾らアーチャーとはいえ三キロ近くある距離を一瞬で来ることは不可能。こちらに来るまで数秒はかかる。その上船が障害物となりさらに時間をくう。その僅かな時間で俺を殺すつもりだ。

「これで終わりだ衛宮!」

「海の藻屑と消えな!」

俺に銃の標準を合わせ引き金を引こうとするライダーと意図に気づき勝利を確信する慎二。サーヴァントがいないマスターなどすぐに殺せる。だが、

「させるかぁあああっ!」

手にしている干将・莫邪でライダーに斬りかかる。俺の行動に一瞬の不意をつかれたが、ライダーは攻撃を中断して干将・莫邪を弾く。弾かれた剣は工程を無視したためすぐに砕け散った。

「あんた、サーヴァントに勝負を挑むきかい。たまげたねえ!」

不敵に笑うライダー。通常ならマスターが英霊であるサーヴァントに勝負を挑むなど愚の骨頂とも言うだろ。

同調開始(トレース・オン)!」

今度は工程を踏み干将・莫邪を投影すると再度ライダーに繰り出す。ライダーはアーチャーの時同様タップダンスで攻撃をさばいていくが動きがかなり鈍い。

「そらっ!」

ライダーも銃で応戦してくるが、アーチャーの攻撃が引きずっているらしく、技にキレがないためかわすことができる。

「あっ、ぐっ!」

けれど、流石はサーヴァント。俺の攻撃など当たることなくかわされていく。その上体を動かすたびに血は流れ激痛がはしる。たが、気にしてなどいられない。

「お、お前正気かよ!サ、サーヴァントと渡り合ってるなんて…………な、なんなんだよ!?」

血まみれになりながらも戦う俺を畏怖をだくかのような表情で呟く慎二。俺がなんなのかって?

「ただの正義の味方だ」

「随分というようになったマスター」

俺が答えると同時に遠くにいたアーチャーがやってきた。時間にしてわずか二十秒もなかったが
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