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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
戦う覚悟
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のものを変える。何もない勝者と、消滅する敗者に。離散を始めた慎二達の体は、外装をゆっくりと剥がすかのように行われていった。腕を、顔を、足を、腹を。容赦なく消去の意志が異物を排除するのである

「聖杯戦争で敗れた者は死ぬ。マスターとして最初に訊いた筈だろ?」

「はい!?死ぬってよくある脅しだろ?電脳死なんて嘘に…………」

ライダーの言葉に尚も現実を受け入れない慎二が叫び返す。ライダーは鼻を鳴らす。

「そりゃ死ぬだろ、普通。戦争に負けるっていうのはそういうコトだ。舐めてんのかい?」

倒れながらも、慎二と同じように体が崩壊していっているライダーから、冷徹に事実を告げられる。誰よりも、この状況を当たり前の事だと、理解しているように。

「だいたいね、此処に入った時点で、お前ら全員死んでいるようなもんだ……生きて帰れるのは、本当に一人だけなんだよ」

「な……やだよ、今更そんな事言ってんなよ……!ゲームだろ?これゲームなんだろ!?なあ!!!」

「一番初めに契約した時に言っただろう。……覚悟しとけよ?勝とうが負けようが、悪党の最期ってのは、笑っちまうほどみじめなもんだってね。この終わりだって贅沢なもんさ。愉しめ、愉しめよシンジ」

そう言った彼女の右手も跡形もなく消滅した。止まらない消滅に、慎二に焦りは一層増していく。

「い、嫌だ!嫌だああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

慎二の思考はそこで停止したのだろう。意味を成さない言葉を喚き散らしながらその場にうずくまり、嫌だ嫌だと言い続けるだけの人形のようになってしまった。ライダーは俺たちのを見つめ何処か自暴自棄になったかのように呟く。

「アンタ等も容赦なく笑ってやれ。ピエロってな笑ってもらえないと、そりゃ、哀れなもんだからね」

「あいにく私には敗者に鞭を打つのは趣味ではない。私たちそろそろ消えるとしよう」

アーチャーは背を向けるとと出口へと歩き出した。それに続き俺も歩き出す。前までの俺ならここで慎二達に何かを言っていたかもしれないが、何も言わない。勝者が敗者にかける言葉などないからだ。

「何も言ってくれないとは冷たい男だね。まあ、偶にはこういうのも………悪くないかな」

チラリとライダーは慎二のほうに視線を移す。既に八割型が消滅し、ほとんど見えなくなっている。

「やれやれ……あのくそがき、もうちょい傍に置いて鍛えてみたかったんだけどねえ……」

呟きと共に呆気なく、どこか滑稽に彼女は消滅した。星を廻った海賊は死ぬ瞬間まで楽しげに笑っていたのを俺は一生忘れないだろう。

「お、おい!勝手に消えるなよ!助けてくれよ!!」

彼女がいた場所に叫ぶ慎二。自らのサーヴァントだった残滓を掴もうと肘から先が無くなった腕を伸ば
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