戦う覚悟
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ガゴンッ!
「っと……着いたみたいだ」
騒いでいる内に、いつの間にか終着点まで来ていたみたいだな。エレベータを降りた俺たちを待っていたのは、
「ここって……船か?」
大きな木造船のだった。
周りをよく見渡してみると、深海の底のような空間でその中にぽつんと一隻。いかにも何百年も前に朽ちたような、古びた帆船が存在していて、その上に俺たちはいた。
「へえ……成程、沈没船か。決戦の舞台にしては、いい味出してるじゃないか。セラフもなかなかいいセンスを持っているね」
「ああ、こいつはいいねえ。アタシらにピッタリの戦場さ」
前に向き直ると、先に降りていた慎二達が待ち構えている。既にライダーは二丁拳銃を構えていて、いつ戦闘が始まってもいいように待機していた。
「ライダー。分かっているとは思うが、手加減なんかするなよ。この僕に歯向かったんだ、かける情けなんて一つもない」
「はん、情けなんざ持ち合わせてないっての。アタシにあるのは愉しみだけさね。出し惜しむのは幸運だけさ。命も弾も、ありったけ使うから愉しいのさ!ましてやコイツは大詰め、正念場って奴だ」
完全にやる気満々と言った所で、自分達が負ける未来など一切無いという自信が感じられる。
「破産する覚悟はいいかい?………一切合財、派手に散らそうじゃないか!!」
「いいだろう。海賊稼業はここまでだ。髑髏の旗は己が墓標に掲げるがいい」
「おうさ。わかってるじゃないか色男。いいねぇ、アタシの足元に跪かせてやるよ!」
アーチャーは、干将・莫邪を手にし、構えをとった。二人の間には、アリーナの時にはなかった身が切れるようなチリチリとした空気が流れる。今回は、お互いに一切の手加減なしだ。
「準備はいいかい?さあ、嵐の夜の始まりだ!」
「いくぞ。悪魔!」
そして闘技場に剣戟と銃火の二重奏が響く。アーチャーは、弾丸を弾いて剣を投擲すると、ライダーは後退してカルバリン砲を出現させる。
クラシックな銃を降ろすことを号令とし、3門の砲台は火を噴き始めた。
後退を以って回避すると、弓を投影し、矢を何本か打ち込んだ。ライダーは、2丁拳銃をうまく使い矢を弾いていく。
「いい狙いだね〜さすが、アーチャー」
「ほう。私がアーチャーだとよくわかったな」
「あたしを舐めるんじゃないよ。これでも、人の上にたってたんだ。人を見る目はあるさ」
「それは失敬した………な!」
干将・莫邪を投影し、接近戦に持ち込み、斬りかかるが、それこそ、タップダンスのように避けていくライダー。
「銃撃はあまり効かないか」
そう零すとと銃を腰に戻す。カトラスのみを武器とし、正面に構える姿に一瞬騎士を幻視
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