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ヘタリア大帝国
TURN141 石の謎その五

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「そうなりますか」
「そうだホーーー」
「本当に不思議ですね」
「人間だからだホーーー」
 それ故にだというのだ。
「そうなるホーーー」
「そういうことですね」
「人間は全部あいつ等の餌だホーーー」
 ケツアルハニーはこのことも目を怒らせて話した。
「だからだホーーー」
「わかりました、それでは」
「とにかくこちらが出すのはシェラスコとビンガだホーーー」
「シェラスコもいいものですね」
 平良はシェラスコについても既に知っている、ブラジルの名物料理だからだ。
「豪快に食べられます」
「それが売りだホーーー」
 こうした話もするのだった、そして。
 そうした話をしながらだった、彼等は宴の用意も進めるのだった。
 ランスもだった、宴の用意をしている。だが彼は微妙な顔でこう言うのだった。
「しかしな」
「どうしたのですか?」
 シィルがそのランスに問う。
「不満そうですが」
「不満っていうかな、俺は向こうの世界に行かないんだな」
 彼が言うのはこのことについてだった。
「そうなんだな」
「そのことですか」
「ああ、そうなんだな」
「ゲストですから」
 シィルはあえて身も蓋もない言葉でランスに答えた。
「ですから」
「ああ、だからか」
「はい、そうです」
 それでだというのだ。
「そのことは我慢して下さい」
「ゲストなら仕方ないか」
「主役の見せ場を奪うことは出来ません」
 この決まりがあるからだというのだ、所謂暗黙の了解というものだ。
「そういうことなので」
「じゃあ今は迎えの準備をするだけか」
「そうしましょう」
「女の子と遊ぶか?」
 ランスは自分の趣味を出した。
「そうするか」
「それもです」
「駄目か?」
「はい、お茶を飲む位ならいいですが」
「そうか、それじゃあハニートラップでも誘うか」
「あの人をですか」
「暇ならな」
「暇じゃないわよ」
 ここでそのハニーが傍を通りがかった、するとすぐにこうランスに返してきたのだった。
「生憎だけれどね」
「そっちも準備で忙しいんだな」
「そうよ」
 だからだというのだ。
「あんたとお茶も飲めないわ」
「それは残念だな」
「というかあんたも忙しいんじゃないの?」
「今は戦いがないからな」 
 それでだとだ、ランスはハニーに答える。
「暇だ」
「あんた料理とか出来ないのね」
「そうしたことはいつもシィルがしている」
 シィルはランスの奴隷でもある、だからである。
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