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ヘタリア大帝国
TURN141 石の謎その一
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               TURN141  石の謎
 間も無く十九隻の超艦艇達の建造が終わろうとしていた、その中で。
 日本は開発を進める平賀に対してこう尋ねた。
「艦載機の数もですね」
「尋常なものではない」
 日本達八国がそれぞれ乗る空母達の艦載機はというのだ。
「そして戦艦のビームやミサイルもだ」
「相当な威力ですね」
「一隻で大怪獣を倒すことを念頭に置いている」
 そうして開発、製造したものだというのだ。
「楽しみにしておいてくれ」
「わかりました」
「それでだが」
 平賀は久重の口から話していく。
「私は一つのことが気になっているのだが」
「といいますと」
「石だ」
「石!?」
「そうだ、石だ」
「石といいますと」
「カテーリン書記長の石だ」
 その石だというのだ。
「あの左手にあったな」
「そういえばあの石を見てでしたね」
 日本もここで思い出した、カテーリンの左手にあった赤い石はそれを見た者をカテーリンの言葉を信じさせる効果があったのだ。その為ソビエトはカテーリンの言葉に有無を言えぬ状況になり導かれたのである。
 そのことを思い出してだ、日本は平賀に応える。
「ソビエトは建国されましたし」
「そうだ、そして今はだ」
「石がないですね」
「その為カテーリン書記長は違ってきている」
「石に頼られずにご自身の言葉で語られていますね」
「その方がいいがな」
 石に頼るよりもだというのだ。
「あれは危険だった」
「元々カテーリン書記長はカリスマ性が備わっていますし」
「過剰なカリスマは言うならばだ」
 平賀は無表情だ、だが。
 その言葉久重の口から出す言葉に剣呑な色を含ませてそして言うのだった。
「女王蟻の様なものだ」
「女王蟻!?」
「気付いたか、祖国殿も」
「はい、それはまさしくラムダス達です」
「あのイモムシ達だ」
 まさにそれだとだ、平賀は日本に述べる。
「同じだな」
「そういえばソビエトもまた」
「カテーリン書記長という女王蟻に動かされるな」
「言い方は悪いですが」
「ラムダスに似ていた」
 それが当時のソビエトだった、カテーリンはまさに女王だった。
 平賀と日本はそのことに気付いた、そして実際に。
 柴神はこの時ロシアに問われていた、場にはカテーリンもいる。
 ロシアは少し怪訝な顔になりそのうえで柴神に問うたのだ。
「ところで書記長の赤い石だけれど」
「あのことか」
「うん、前に話してくれた様な気もするけれど」
「あの石はラムダスの女王の石だ」
「そうだったんだね」
「そうだ、何故女王は同族を手足の用に動かせるのか」
 そのことをだ、柴神は今話すのだった。
「それはあの石の力だ」
「そうなの、あの石は」
 カテーリン
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