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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
短編外伝乱離骨灰
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さで言えば俺のチートも似た様なもんだよ。間違っても本気は出せないからな・・・アンタの不安も分からないではない」
「そうかな?嘘でもそう言ってくれると嬉しいよ」
「みんな多かれ少なかれ自分の力を怖がってるんだ、”俺達”は。だから種族が違おうとこうして互いに言葉を交わしていられる。嘘の無い会話ができる」
「・・・・・・シャイン、君は僕より幼いのに確りしてるんだね。僕も、もっとちゃんとしないとな」
どんな人生を送って来たのかまでは分からない。だが、彼には家や帰る場所は無いらしい。だから、ガイアセイバーズに身を置かせてほしいという事だった。能力も応用を利かせばガイアセイバーズで戦うに足るものだ。それに・・・本部はテスタロッサ家と直通なので、あそこで暮らせば寂しくはないだろう。
「全然オッケーだよ?これからよろしくな。シア・サティーシュ」
「シアって呼んでよ。僕の方こそ宜しく、シャイン」
(・・・にしてもこいつの能力にはブッたまげたな。応龍皇でも流石にそれは出来ないからな)
内心シャインは早い段階でこいつと会えて良かったと心底ほっとした。
彼の能力が余りにも規格外だったからだ。彼と戦って生き残ることは出来ても、勝つことは不可能だろう。何故なら彼が相手ではシャインの考える勝利目標を達成できないから。
何故ならその力は―――
―――物質・精神世界そのものの、
消滅
(
リセット
)
。
この日より、「シャインが彼の機嫌を損ねたらフラスコが壊れるかも」という恐怖と戦うために胃薬を用意した司書の孤独な戦いが開始される。
実際の所、シアはこれでもかというくらい人がいいのでそこまで心配することはなかったのだが、後に遊びに来たシャインがそんな彼の様子を見て首を傾げる事になる。
ガイアセイバーズ隊員3 『シア・サティーシュ』
分身苗に続いて3番目に入隊した孤児の少年。身体能力が非常に高く、気功の様な術も使える。また、実は彼の肉体は現実世界とは違う次元に存在するため一部の物理法則を任意で無視することが出来る。
実数領域(物質世界)と虚数領域(精神世界)から成る領域すべてを消滅させる能力を持つ。滅ぼすのではなく存在そのものを無かったことにする概念的な能力だが、詳しい説明は難しい。聖職者と疑うほどにやさしい心の持ち主だが、意外と傷つきやすい性格。シャインには万が一自分の能力が暴走した時に止めてくれるかもしれないという期待を抱いている。
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