第三章 始祖の祈祷書
第六話 忍び寄る影
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「ミス?」
急に顔を上げると、体を震わせながらブツブツと何か呟いているロングビルに驚いたモンモランシーは、思わず耳を澄ませてロングビルが何を呟いているのか聞き取ろうとする。
「あの」
「あの?」
モンモランシーが耳をそばだて、ロングビルに一歩近づいた瞬間、ロングビルは、ドンッ! と踏み砕かんとばかりに床を踏むと、大声で叫ぶ。
「あっんのっ!!! クソガキ共がっ〜〜っっっ!!!!」
ロングビルのその叫びは、学院の隅々まで響き渡った。その叫びは、使い魔たちの野生を刺激したのか、その叫びを聞いた使い魔たちが、次々と遠吠えをし始める。
――ぐぉお〜〜!!――
――ちゅんちゅんちゅんっ!!――
――ワオォォオ〜ンっ!!!――
――パネェ〜〜っ!!――
使い魔たちが次々と遠吠えを放つ中、それでもしっかりと聞き分けることが出来るロングビルの咆哮は続く。
「ハハハハっ!! そっちがそうするならっ! こちらも考えがあるからねっ!!!」
腰が抜けたのか、床にペタンと座り込むモンモランシーは、自分の肩を抱きしめ、がたがたと震えながら狂ったように笑うロングビルを見つめていた。
「ハハハハハハっ!! 覚えておきな〜〜〜〜〜っっ!!!」
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