暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
56話:一年ぶりの再会、決別の殺意(やいば)
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フェイトが構える。そして一瞬にして姿が消えたかと思えば、フェイトの姿は既に士の背後にいた。
構えていたバルディッシュを、一気に横一閃―――
ガギィィン!
「「「っ!?」」」
だがフェイトの攻撃は士に当たることはなかった。
フェイトの斬撃を阻止したのは、真紅の刀身の剣だった。それを持つ人物は、白いスーツに身を包んだ青年だった。
「探しましたよ。こんなところにいたんですか?」
「…月影か」
士の言葉に軽く返事をすると、抑えていたバルディッシュをフェイトごと弾き飛ばした。
その光景を見たなのはとはやては、驚きのあまり声も上がらなかった。フェイトの姿を確認した時は、士とフェイトの間には確かに誰もいなかった。
だが、フェイトの斬撃が当たる直前、何処からか現れた真紅の剣が、フェイトの斬撃を止めていた。いつの間に、あの青年はあそこにいたのだろうか。
「まったく、どうしてあなたは何も言わずに出ていくのですか?」
「現地ぐらい自分の目で確認したかっただけだ」
「それなら私も付いてきましたのに」
「それが嫌だから言わなかったんだ」
「これはまた酷い一言ですね」
何故か親しげに…いや、月影と呼ばれた青年の方が、若干下手に話していた。だが二人とも武器は持ったまま、背中合わせの状態で、警戒を怠ってはいなかった。
三人もそれをわかっている。だからこそデバイスを構え、士達を睨みつけていた。
「あなたがいなくなられて、皆も心配しております。ここはひとまず戻りましょう」
「だがいいのか?奴らに姿を見られた。特にあの高町という女、あいつには人の姿も」
「はぁ〜…だから下手にうろつくなと言っておいたのに…」
呆れながらだが、「まぁいいです」と続ける月影。
「この世界にいるのなら、どうせ始末するんです。変わりませんよ」
「そうか…ならいい」
士はそう言うと、武器を元に戻し構えを解く。それを見たなのは達は驚くが、月影は呆れるようにため息を吐いて、同じように警戒を解く。
「行きますよ?皆が待っています」
「あぁ、わかった」
そんな会話をすると、士はベルトに手をかけて変身を解き、月影は手を翳した。するとそこに灰色のオーロラが出現する。
二人はそこに向かって足を向けた。
「っ!待て!」
そこまで見ていたフェイトも、すぐさまバルディッシュを握りしめ、一番近くにいた月影へ攻撃を仕掛ける。
だが背後からの攻撃も、月影は簡単に防いだ。
「確かに速いが…まだ甘いな」
「くっ…!」
キィン、という音と共にフェイトが弾かれた。フェイトは上手く着地して、また攻撃しようとする。
しかし踏み込もうとしたフェイトに、今度は士がライドブッカーの引き金を引いた。それはまっすぐフェイトへ向かってい
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