暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
56話:一年ぶりの再会、決別の殺意(やいば)
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う」
「っ!レイジングハート!」
〈 Stand by ready. 〉
再び士は引き金を引き、弾丸を放った。しかしなのはは引き金が引かれる直前にバリアジャケットを展開する。
士の銃から放たれた弾丸はなのはのいる場所へ到達し、命中時の爆発で雪が舞い上がる。
そしてもこもこと舞い上がる雪の中から、なのはが飛び出してきた。
「なんで…なんでなの、士君!」
「…やはり魔導士か…それはそれで好都合だな」
空中へ逃げながら疑問をぶつけるなのは。だが士はそれに答えず、銃を持ち直し右手でカードを取り出した。
そして銃を持つ左手で、コートの腰の辺りを払いのけるように開いた。そこにはなのはも見覚えのある、彼がいつも使う相棒―――トリックスターがあった。
「変身」
〈 KAMEN RIDE・DECADE 〉
取り出したカードをバックルの状態のトリックスターへ挿入し、使用した。
士の周りに九つの虚像が現れ、士と一つになる。前に飛び出してきた板が顔に突き刺さって、大きくなった姿に色が付いた。
いつものような描写。だが二つだけ違う点があった。
一つは仮面の額部分にあるシグナルポインターが、本来黄色である筈が紫に変わっていた。
そしてもう一つは、仮面の複眼―――ディメンションヴィジョンの形状が禍々しくなっていた。
それを見たなのはは大きく目を見開いた。
「…行くぞ」
〈 ATACK RIDE・HARD TURBULER 〉
だがそんななのはを他所に、士は新たなカードを使い、それと同時に飛び上る。
飛び上った士の後ろには灰色のオーロラが現れ、さらにそこからハードボイルダーのユニット後部が赤色のタービュラーユニットに換装した形態―――ハードタービュラーが現れた。
そこへ士は着地し、空にいるなのはを追いかけ始めた。
「止めてよ、士君!なんで私達が戦わなきゃ…!?」
「お前に理由がなくとも、こちらにはあるんだ」
そういうと士はハードタービュラーを操作し、エナジーバルカンをなのはへ放った。なのはは戸惑いながらも飛行魔法で避ける。
「一般人なら記憶を消せば済むが、魔導士なら話が別だ。管理局に俺の存在を知られる訳にはいかないのでな」
まぁいずれ戦う事になるのだから、それが少しだけ早くなっただけだがな。
そして再び銃を取り出し、引き金を引いた。
「っ、アクセルシューター!」
それに対しなのはは桃色の魔力弾を放ち、士の攻撃を相殺する。それぞれの攻撃がぶつかり合ったことで、視界が悪くなる。
だが士はそこを突っ切って、今度は剣を振りかぶっていた。なのははその斬撃を横に移動して避ける。
「どうして…どうして士君!私、なのはだよ!?高町なのは!」
「高町…なのは…」
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