それから
虹色に光り輝いている
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を感じさせない若さを未だに保ち続けている超人。
「ははっ、冗談だよ。久しぶりだね、陽龍くん、フェイトちゃん」
「お久しぶりです。恭也さんと桃子さんは?」
「桃子なら厨房にいるよ。恭也は忍さんと一緒に海外にいる」
士郎さんの奥さんである桃子さん、長男の恭也さん。
忍さんはすずかの姉のこと。
確か恭也さんと忍さんはもう結婚したか、婚約したか。
以前そんな話を聞いた気がする。
「それで、今日は思い出話しでもしに来たのかい?」
「いえ、普通に食事に。案内してもらえますか?」
「あ、了解!二名様、ご案内♪」
美由紀さんはそう言って窓際の端の席へ案内してくれる。
ここは翠屋に来た時にオレたちがよく座っていた席だった。
端なら少し騒いでも迷惑は少ないという理由で。
「とりあえずオレは適当にオムライスとコーヒー、食後にアイスシュークリームを。フェイトは?」
「んー、私はサンドウィッチとオレンジジュース、食後にショートケーキをお願いします」
「それでは少々お待ちくださーい」
美由紀さんはそういうなり厨房に行き、注文を言っていた。
「前はよくここにみんなで来てたけど、二人で来るのって多分始めてだよね」
不意にフェイトが言う。
確かに学校帰りや休日、イベントがある度にいつものメンバーできていたけど、フェイトと二人というのは初めてだった。
「だな。・・・あ、そうそう。小学校の時担任だった奈々ちゃんって覚えてるか?」
大澤奈々美先生。
本当ならありえないけど一年、三年、四年と担任だったフレンドリーな女性(未婚)。
「うん、覚えてるよ。懐かしいな、奈々ちゃん」
「少し前に地球の友達とメールしてた時に聞いたらしいんだけど、奈々ちゃんついに彼氏できて、もうすぐ結婚するかもって噂だぜ」
あの彼氏いない歴=年齢の奈々ちゃん(そろそろ三十代後半、または四十代)が。
ついに初彼氏をゲット。
「へぇ、ついにできたんだ。結婚式には招待してほしいね」
「だな。ほかの友達ももう彼氏彼女が多いし、そろそろ結婚するってやつも少しいたはず」
「・・・そっか。みんな大切な人ができたんだね」
「ああ。それぞれが自分の選んだ道を歩んでいる。それはオレたちも一緒だろ?」
周囲からの期待もあったが、オレたちは自分の意思で管理局に正式に入隊した。
やめようと思えばいつだってやめることができたのに。
アリサやすずかのように普通に地球の大学に通うことだってできたんだ。
でも、オレたちの望んだ生活は違った。
たくさんの思いを抱えて、それを叶えるためにあの場所に残っている。
間違いなくオレたちの意思で。オレたちが選んだ未来だ。
「お待たせしましたー。ご注文のオムライスとサンドウィッチとコーヒー、オ
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