それから
虹色に光り輝いている
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「まず最初の目的地はここ!」
外を歩いて少し、オレたちはとある公園の外の道路にいた。
詳しく言うと、何故か異様に蜘蛛の巣が張ってある茂みの前。
「公園の中じゃなくて、外?」
不思議そうな顔をするフェイトにオレは言う。
「そう、ここ。覚えてないか?」
「わかんない・・・」
「ヒント。「おとなしくそのジュエルシードを渡してください」」
「ジュエルシード?・・・あっ、もしかして!」
オレの言ったヒントで気がついたのか、フェイトが声を出した。
「オレたちが始めて出会った場所。たまたま発見したジュエルシードを持っているオレに向かって最初に言った言葉がアレ」
どうせオレには必要のないものだったから渡そうとしたのに話を聞かないこいつは戦闘態勢に入り、最終的に空腹により失敗。
当時フェイトとアルフが住んでいたマンションに案内してもらい、丁度持っていた材料で料理を振舞ったのだった。
「そっか・・・。ここで出会ったんだっけ・・・」
ここで出会い、ここから始まった。
「今日はトコトン思い出巡りに行くぞ?」
「うんっ!」
そしてオレたちは次の思い出の場所へと移った。
「そうは言ってももうお昼時。ってなわけで次の目的地はここ」
オレはそう言ってお店の扉を開く。
「いらっしゃいませ!喫茶翠屋へようこそ!二名様でよろしいでしょうか?」
長く黒い髪を下ろし、眼鏡をかけた女性のウェイトレスさんが話しかけてくる。
「二名です・・・けど、流石に他人行儀すぎません?」
「え?いや、あの・・・え?」
女性は戸惑った様子を見せる。
「いや、逆にそこまで戸惑われるとこっちも困るんですけど・・・。初対面のオレにあんな恥ずかしい思いをさせたあなたがオレを忘れるなんて酷くないですか?ね、美由紀さん?」
そう言うとなのはの姉である美由紀さんは身体の動きを止め、過去を振り返るように意識を遠く彼方に飛ばす。
少しすると思い出したのか、あー!と大声を出した。
「もしかして陽龍くん!?え、うそ懐かしい!久しぶりだね!じゃあそっちの金髪美人ちゃんはフェイトちゃん!?」
オレたちのことを思い出した美由紀さんは懐かしい懐かしいと騒ぎ立てる。
確かにオレはここ数年顔を出してなかったけど、フェイトが忘れられているとは思っていなかった。
というか人の顔をここまで忘れる人がいることに逆にオレが驚いた。
少しすると流石に騒がしいと思った店長さんが顔を出す。
「美由紀、煩いぞ。・・・っと、女性二名様でよろしいですか?」
「そこまで過去に戻らなくて大丈夫ですからね、士郎さん!?」
出会った時を繰り返すように言うなのはと美由紀さんの父親、士郎さん。
もういい年のはずなのにそれ
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