暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第39話 嘘吐きは最低?つまり私は最低です
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員は重圧から心が壊れかけましたが、息子の為に力を振り絞り持ち直しました。しかしその女性研究員は、エルフの薬を飲まされ心を壊されてしまいます。本来ならそこで終わる筈だったのですが、その薬に解毒薬があると分かると、息子の12歳の誕生日に事故を装い階段から落とされました。そして、その女性研……」

「その女性研究員の名前を言いなさい」

 ここで突然カリーヌ様が口を挟んで来ました。

「いえ……私も知りません。マギはその人の名前を、絶対に口にしてくれませんでしたから」

「何か手掛かりは無いの?」

 私は少し思いだす振りをして……。

「確か息子の名前が、ジャンだったか、ジャックだったか……そうだ。ジャン・ジャックです」

 カリーヌ様は辛そうに目を閉じると「もう良いわ」と言って、再び黙ってしまいました。恐らくワルド子爵の母親とは、隣の領地と言う事もあって面識があったのでしょう。私は気持ちを切り替え、続きを話し始めました。

「その女性研究員が死に、(かたき)を打つ為にマギは立ち上がりました。そして分かったのが、敵がロマリアである事と大隆起です。そして更なる手がかりを求めて、ロマリアの暗部を覗こうとして……」

 そこで公爵の顔色が変わりました。

「まさか……」

「はい。恐らくマギは、もう生きていません」

 私の言葉に、公爵とカリーヌ様は頭を抱えてしまいました。

「続いてカトレアの病についてです。しかし私とカトレアは、誓いの所為でこれを語る事が出来ません。よって、私からカトレアにもう一度説明しますので、それを偶然(・・)聞いてください」

 言葉遊びの誤魔化しですが、あの誓いをたやすく破る事は私には出来ません。

「精神力……ここでは便宜上魔力と表現しますが、これは人の心が生み出し溜めこまれる物です。しかし、具体的に何処に溜めこまれるか、当たり前過ぎて誰も意識していません。ディティクト・マジック《探知》の魔法を使えば、魔力が体全体に薄らと広がっているのが分かります。それを踏まえて、カトレアに同様の魔法を使うと、病気の幹部と思われる部分に違和感があるのが分かります」

 私はカトレアを真直ぐに見ながら説明していますが、意識は完全に2人への説明モードです。

 公爵とカリーヌ様は、お互いに《探知》を使いその事を確認すると、カトレアに《探知》を使い事実を確認します。

「確かに球の様な物があるな」「ええ」

 2人の確認するのを待って、私は説明を続けました。

「これがカトレアの病の原因です。カトレアが魔法を使ったり体力的に消耗すると、この球が膨らみ水の流れを悪くます。身体の重要器官に水が流れなくなると、如何なるかは想像に難くありません。逆に水の秘薬を飲んだりすると、球は小さ
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