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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第39話 嘘吐きは最低?つまり私は最低です
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轢になるわ」

 カトレアの意見は、反論のしようが無い程に正論でした。私が誤魔化し切る心算だった事実を、誤魔化せないと断じたのです。

「全てとは言わないけれど……。私の病の事だけでなく、ルイズの事もお父様と母様に伝えるべきだと思うわ」

 私はその言葉に、ただ頷く事しか出来ませんでした。



 ルイズ達の事をエレオノール様とディーネにお願いして、私とカトレアは公爵とカリーヌ様に時間を作ってもらいました。別荘の一室に移動し、私がサイレントの魔法をかけると、公爵とカリーヌ様の表情に緊張の色が混じりました。

「こんな所で、一体何の話があると言うのだ?」

 公爵は警戒心を隠しもせず、私に質問をして来ました。

「これから話す事は、大変重要な事です。また、今のハルケギニアでは、到底信じられない荒唐無稽な話でもあります。今から話す事を口外するのは厳禁とし、信じるに値しないと判断された場合は、この部屋を出ると同時に忘れると誓っていただけますか?」

 私の言葉に公爵とカリーヌ様は、答えを口にしようとしませんでした。

「約束していただけないようなら、お呼び立てして申し訳ありませんが……」

「内容は何だ?」

 公爵の棘のある声が、私の言葉を中断させました。公爵もですが、カリーヌ様のプレッシャーが凄い事になっています。気の弱い人なら、気絶するのではないでしょうか?

「マギの事。カトレアの病の事。ルイズの魔法の事。……この三つです」

「分かった。誓おう」「誓うわ」

 今度は間髪入れずに、2人とも即答しました。

「では、先ずマギの事からお話しします。長いお話になるので、御着席ください」

 カトレアは私の隣に座り、対面方向に公爵とカリーヌ様が座ります。

「マギは自分の事を、話したがらない人でした。今からする話は、マギが酒に酔った時に漏らした話や、マギの手帳の内容からの憶測も含まれます。その所為で、不自然な点もありますがご了承ください」

 そう言って私は、マギの事を話し始めました。嘘に塗り固められた話ですが、ほんの少しの真実を混ぜて話して行きます。

「マギは元々ロバ・アル・カリイエ(東の世界)出身で、大成を望み若くしてエルフとの取引を始めた商人です。そして、運良く成功する事が出来たマギは更なる成功を求め、ガリア王国、ネフテス国(エルフの国)、ロバ・アル・カリイエを結ぶ貿易路を造り上げようとしたのです。

 ……しかし、若くして成功したマギを、快く思わない人達が居ました。マギは彼等の罠にはまり、エルフの信用を無くしてしまいました。そして運が悪い事に、その時マギはガリアに居たのです。サハラの横断には、如何してもエルフの協力が必要です。エルフの信用を失ったマギは、故郷に帰る事が出
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