第百十一話
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第百十一話 使い魔達の感想
二人の使い魔達もそれぞれ二人が作ったカレーを食べている。四匹共だ。その中でまずライゾウがこう言った。
「いやあ、ご主人達もやるねえ」
「うん、食べれば食べる程わかるね」
タロもこう言ってライゾウに応える。
「このカレー美味しいよ」
「丁寧に作られてるよな」
「うん、そうだね」
「シーフードカレーってのがいいよな」
ライゾウが注目しているのはこのことだった。
「やっぱり」
「そこなんだ」
「ああ、おいら猫だろ」
誰がどう見ても猫だ、スコティッシュフォールドで太っている為色が違う狸に見えたりもするがライゾウは猫なのだ。
「だから余計にな」
「美味しいんだね」
「そうなんだよ」
「ふむ。確かにです」
「ご主人様と華奈子様が作られたカレーはです」
今度はタミーノとフィガロが話す。やはりカレーを食べながら。
「食べれば食べる程味が出てきますね」
「まことに美味です」
「この徐々に出て来る感じ」
「これは中々出ません」
「だよな、いいよこのカレー」
ライゾウもこうタミーノとフィガロに返す。
「美味いよ」
「そうですね。では今度は」
ここでこんなことを言うタミーノだった、彼が言うことはというと。
「揚げのカレーをといきたいですね」
「私は天かすのカレーになりますか」
狸のフィガロはこう言う。
「地域によりますが」
「そうして頂ければ」
「冥利につきます」
「きつねうどんとたぬきそばだよね、それって」
タロが二匹にこう突っ込みを入れた。
「揚げとか天かすって」
「はい、そうです」
「そうなります」
二匹はこうタロに答える。
「カレーに入れるものではないですが」
「それでもそう思う次第です」
「僕はお肉なら何でもいいかな」
犬のタロはこうだった。
「お魚でもね」
「というか旦那何でも食うよな」
「うん、だからね」
肉でも魚でもだ、何でもだというのだ。タロはこうライゾウに答えた。
「いいんだ、僕は」
「じゃあ今のカレーもか」
「美味しいよね」
タロは楽しそうにライゾウに応える、そうしてカレーを食べるのだった。彼もまた非常に楽しんでいると言えた。
第百十一話 完
2014・2・28
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