第14話 強襲!ピッコロ大魔王との戦い
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。一気に勝負を決めるつもりで、一歩で相手へと近づき、一撃の拳をピッコロ大魔王の腹めがけて放つ。
「ぐうっ」
油断しきっていたピッコロ大魔王は、一瞬ナシゴの姿を見失い、次の瞬間強烈なボディーブローによって身体をくの字に曲げさせられていた。
「が、かはっ」
胃液がこみ上げるのを、腹を抱えて何とか堪えたピッコロ大魔王。一発でピッコロ大魔王を気絶させるつもりだったが、さすがにそれは叶わなかった。一撃で仕留めさせられなかったナシゴは、次なる作戦を進める。
「どうした? 命知らずに、そんなにやられて」
「貴様、図に乗るな!」
ナシゴはあえて、逆上するような口調でピッコロ大魔王をあおった。
冷静さを欠いたピッコロ大魔王は、大ぶりで拳や蹴りを放つためナシゴに攻撃が全く当たらない。スピードと反応速度ではピッコロ大魔王に対して、ナシゴが数倍も勝っていた。更に怒りで我を忘れたピッコロ大魔王は、攻撃を繰り返すがナシゴには一度も当たらない。冷静に対処するナシゴはスピードとフェイントを駆使して、ピッコロ大魔王を手球に取る。
ピッコロ大魔王は、攻撃が当たらないナシゴに対して切れた。切れて、全開パワーを放つ。それは、寿命が縮むほどのパワーを引き出す技だ。しかし、冷静に攻撃を見切るナシゴには、攻撃がまったく当たらない。
大ぶりで攻撃を放つピッコロ大魔王は、先ほどのダメージに加えて、限界パワーを出していたために、次第に体力を削られて肩で息をするまでになった。
「はぁ、はぁ、はぁ、き、貴様!」
最小限で見切っていたナシゴは、体力たっぷりで、まだまだ余裕である。ピッコロ大魔王は、ナシゴに敵わないという事を感じ、正攻法で攻める事をやめて、別の作戦を取る。
「爆力魔波!」
避けようとするナシゴ、しかしピッコロ大魔王の目標はナシゴではなかった。地面に爆力魔波が当たり、周りは塵埃で見えなくなる。地面がえぐれ、目眩ましで上げられた砂が、土色のけむりになってあたりに漂う。ピッコロ大魔王の気配を探るナシゴは、戦いの場から逃げ出すように走るピッコロ大魔王を見つける。いや、逃げるんじゃない。目的は……。
「……武泰斗!くそっ」
ピッコロ大魔王の目的を掴んだナシゴは、急いでピッコロ大魔王の後を追う。しかし、ナシゴは一足遅く、武泰斗はピッコロ大魔王に捕まってしまった。
「ピッコロ大魔王! お前の相手は俺だ! 武泰斗を離せ!」
ナシゴは無駄だと分かっていたが、言わずにはいられない。苦しそうにうめく武泰斗を前に、手が出せない。
「どうやら貴様は俺の予想以上の力を持っているらしい。だが、こうしたらどうだ? 手は出せまい」
勝ち誇りながら、台詞を言うピッコロ大魔王。その通り、ナシゴは手が出せなかった。
図ら
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