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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-3 Third Story~Originally , meeting of those who that you meet does not come ture~
number-33 How boys and girls move
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「大丈夫やっ! ヴィータは悪くないっ!」
「でも、でもっ! わたし以外のみんなは……一緒に戦ってきたはずのみんなは、あんなに悲しいことを聞いたあとなのにみんな何事もなかったように戦っている。わたしは、つらい。心が痛い」


 絶望の闇に飲ませそうになったヴィータにはやては抱きしめて大きな声で呼びかける。ヴィータは、自分が悪いと思い込んでしまっているためにはやての言葉を素直に受け止めることが出来ない。もう誰も信じることが出来なくなっているのかもしれない。それほどまでに周りの反応に衝撃を受けたのだ。


 無理もないのかもしれない。ヴォルケンリッターそれぞれの精神年齢は、見た目とほぼ同じといってもよいだろう。ただ、過去の古代ベルカ時代の戦乱の中で人を殺していくうちにヴィータは心を守るために閉ざしてしまっていたのかもしれない。その閉ざされた心をはやてと過ごしていくうちに開いていき、今回の話を強く、重く受け止めてしまっているのかもしれない。
 先ほどからこうして推測を並べ続けているが、人の心というものは全てわかるものではないのだ。むしろ隠れている面の方が多いぐらいであろう。これまで並べてきた言葉があっているのかは分からない。


「ヴィータ、ちょお聞いてな? みんな見た感じは、普通にしてる。けどな、本心ではつらいんよ。自分たちが経験したことの無い苦しみを燐夜君は味わってきている。ヴィータはそれに共感した。そして重く受け止めた。みんなそうかもしれない、心の中で悲しんでいるんや。シグナムだって泣くときは泣く。けど、今はその時じゃないって思ってると思うんよ。ここは戦場、戦う場所。私の騎士として、何もできない私と大切な友達のために戦っている。……泣くのも、悲しがるのも、悔いるのも今できる。でも、最もなさなければいけないことをやっているだけ……分かるか?」
「はやて……?」


 はやてに抱きしめられていたヴィータがはやての話に耳を傾けていた。それと同時に今まで自分が何をやっていたのか、理解したようだ。自分が恥ずかしくて穴があったら隠れてしまいたいヴィータだったが、守るべき存在であるはやてに守られている自分が許せないという気持ちが恥ずかしさを上回った。


 ヴィータは、はやてから離れた。少し名残惜しそうにしていたのは、気のせいであったと思う。
 ヴィータの表情は、先ほどまでの何かにおびえるようなものではなくて、いつも通りの自信に満ちた表情をしていた。だが、その表情にも陰りが見える。その理由として、主であるはやてに迷惑をかけてしまったことが一つ。シグナムのもとにどんな顔をして戻ればいいのか分からないのが一つである。合計二つの理由がいつも明るくて活発な強くて頼もしくも可愛いヴィータの心を締め付けているのだ。


 それをはやて
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