暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos20-B騎士と魔導師の戦舞踏〜3rd Encounter〜
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思う。それと氷塊の維持もあるだろう。バニングスは「ちょっと! さっきから足場ばっかり狙うなんて卑怯よ!」などと怒鳴り声をあげている。

「短所を攻めるのは戦術の1つだ、バニングス。やはり陸戦に戻るか? 私としてはそれでも構わんが」

空に上がってしまったのは私の失態。だがそれをバニングスに漏らすのは少々気が引けたため、そう言って陸戦へ戻ろうと試みてみたのだが「むぅ・・・!」表情を悔しげに歪ませたところを見ると失敗してしまったようだ。挑発と取られてしまったに違いない。

≪カートリッジをロード! バヨネットフォーム!≫

「ちょっ、フレイムアイズ!?」

≪短所を攻める。正しい、そいつは正しい! だからこっちも攻めさせてもらう!≫

“フレイムアイズ”のAIの人格は熱血漢と言ったところか。熱いバニングスにはお似合いだな。カートリッジを1発ロードした“フレイムアイズ”は剣形態ファルシオンフォームから銃剣形態バヨネットフォームへと再変形。おそらく気付いたのだろう。私が動けないことに。
シュランゲバイセン・アングリフがバニングスを追いかけ回すその中で私が接近して別の手段で攻撃を行えばすぐに決着だ。しかしそうしなかった。この好機を見逃すような相手でないのに何故、と“フレイムアイズ”が思考したとすれば・・・。気付くのも時間の問題だったと言うわけだ。

「ふんふん・・・なるほどね。じゃあ遠慮なく! フレイムバレット!」

“フレイムアイズ”から私が動かない事を聞いたのかバニングスが晴れやかな表情を浮かべ、銃口から火炎弾を連射。愚直なまでに真っ直ぐな軌道で飛来する火炎弾。一瞬で誘導操作弾ではないと判った。

――シュランゲバイセン・フェアタイディグング――

シュランゲバイセンの軌道を、私を中心とした球体状へと変え、私を護る結界と成す。高速で私の周囲を走る刃によってバニングスの魔力弾は全弾斬り裂かれた。弾幕が途切れた一瞬を見計らい、

≪Schwert form≫

“レヴァンティン”を通常の剣形態シュベルトフォルムへと戻し、僅かに遅れて放たれてきた弾幕の中を真っ向から突っ切る。回避できない火炎弾は“レヴァンティン”で斬り裂いて対処。

――ヒルンダプス・カウダクトゥス――

短距離高速移動魔法を発動、一瞬にしてバニングスの背後へと回り込む。バニングスは未だに私が背後に回り込んだことには気付いていない。おそらく下で我々のことを見ている月村は気付いているだろうが、もう遅い。

≪Explosion≫

“レヴァンティン”の刀身に炎を噴き上がらせる。それとほぼ同時、バニングスがこちらへ振り返ろうとした。が、「終わりだ、バニングス・・・!」よほどのことがない限り回避も防御も出来まい。

「紫電・・・一閃!!」

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