暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos20-B騎士と魔導師の戦舞踏〜3rd Encounter〜
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ての居合抜きっていう風に繋げる気かしら。
――ヒルンダプス・カウダクトゥス――
セイバーの姿が掻き消えた。その姿を確認できたのはすぐ。砲撃の射線から横に数mと離れた場所。やっぱり回避してきた。さぁ、次は接近かしらね。
『(とにかく・・・!)すずか、後は頼むわよ!』
『うんっ、任せて、アリサちゃん!』
すずかと頷き合って、あたしは「イジェクティブ・ファイア!」さっきすずかに付加された射砲撃強化の魔法の効果が続いてる火炎砲撃をもう1発ぶっ放す。セイバーの姿が炎の向こう側になって見えなくなったその時。
――飛竜一閃――
セイバーから強烈な魔力が発せられたと思えば、「え・・・!?」何かにぶつかったのか砲撃の先端部がものすごい勢いで周囲に散らされていくのが見えた。そして「ええええ!!?」完全に炎が散らされちゃった。あたしとすずかはその信じがたい光景に驚くしかなくて。
「一体何が・・・?」「何をされたの・・・?」
≪呆けるな、アリサ!≫≪スズカ、気を取り直してくださいませ!≫
――シュランゲバイセン・アングリフ――
あたしとすずかを取り囲むように高速で動き回る“レヴァンティン”の刃に、身動きが取れなくなった。
『妙な真似はするな。少しでも動いた瞬間、障壁破壊効果を持つこのシュランゲバイセンでお前たちを叩き潰す』
頭の中に直接聞こえてきたセイバーからの警告。手を伸ばせば届くほどの距離を動き回る刃だから、“フレイムアイズ”を持ち上げて構えることも出来ない。あたしの身動きは完全に封じられちゃったわ。現状で反撃が可能なのはすずかだけ。でも何か行動を起こせば、セイバーの言う通りすぐさま刃があたし達を襲う事になる。
(防御? ダメ、あたし達の防御じゃセイバーの攻撃を防ぎきれない。あとは出来る事は・・・)
回避だけなんだけど。でも螺旋状にあたし達を囲う刃の隙間は人ひとりも通り抜けられない程に狭い。これは詰んだかも・・・。
『すずか。なにか良い案あったりする?』
『ちょっと難しいかも。魔法を発動しようとした瞬間に襲い掛かられたら防ぎきれないよ』
後の先を取れるほどあたし達の魔法発動時間は速くない。そのうえセイバーの攻撃力に対してあたし達の防御力はあまりに頼りないときてる。これなら出し惜しみせずにクレイモアフォームを使っていればよかった、って後悔する。
『アリサちゃん。私が全力で護るから、アリサちゃんだけでも脱出して』
『はぁ!? 馬鹿言わないでよ、すずか!』
あたしが中距離射砲撃でセイバーの気を引いて、すずかがバインドでセイバーを捕縛する、っていうシナリオだった。本音を言えば剣でのガチンコ勝負をしてみたかったけど、剣の腕じゃ、あたしの剣の師匠のシャルより強いかも
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