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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
神明裁判 C
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「にしても・・・」
「いくらやっても、数が減りませんね。」

音央と鳴央は、そうぼやきながら分身体を相手していた。
当然、二人の攻撃が効いていないわけではない。

音央は自らの力で妖精を片っ端から召喚して相手の気を引き、やれる場合には茨で拘束する。
鳴央はその隙に、奈落の穴で削り取り、血の一滴すら落とさせずに消滅させる。

今回のアジ・ダカーハに対して鳴央はかなり有効な一手だ。
流れた血から分身体を作り出す力は、しかし血が流れなければ発動することはない。
奈落の穴で吸い込む、という手段は血を流さずに無効化することが出来、その先で待っているのは忘却による消滅。
何の抵抗も出来ずに、ただただ存在そのものがゆったりと消えていくので、第一世代をそのまま消し去ることが出来るのだ。

とはいえ、これはいつでも通用する手段ではない。
今回は音央が気を引いていることと、相手が生まれたばかりであるから通用してこそいるが、成長して知力を持てば持つほどこの技は通用しなくなっていき、無駄になっていく。

「それでも、今、この場を相手するだけであれば、」
「問題なくいけるわね!」

そう言いながら、二人は次々と襲い掛かってくる分身体を片付けていく。
元々、この作戦を提案したのはアルマだ。
二人はあまりあの魔王についての知識もなく、知識のあるものが同伴するわけでもないので前もってアルマが二人の技量を元に作戦を提案したのだ。

ぶっつけ本番であるその作戦を完全に息を合わせて行えるあたり、流石は元は同一の存在である、といったところだろうか。

「鳴央、次行くわよ!」
「はい、音央ちゃん!」

そんなこんなで、二人は次々と分身体を無力化していく。
音央が一瞬拘束して、それに抵抗する時間を与えずに鳴央が神隠しにあわせる。
その隙に攻撃しようとするものは、全て妖精によって抑えられる。
この場においてのみ言うのであれば、完璧な作戦に完璧な行動。
今目の前にいる敵だけを倒す作戦。
だからこそ・・・

「おお・・・ようやく見つけたぞ、我が花嫁よ。」
「「!?」」

イレギュラーに、弱い。

「おやおや、そんな驚いた顔を・・・私のことを忘れてしまったのか」

そいつは・・・マクスウェルの友人であるそのキモイヤツは、劇でもやっているかのようなオーバーリアクションでそのことを嘆かわしく思っているかのように振舞う。

そして、そんなキモイヤツに対して・・・二人は、とっさに距離をとる。
無意識のうちに感じ取った格の違いと・・・

「・・・ねえ、鳴央。」
「はい、音央ちゃん・・・」

「「この人、ダメだ」」

同様に感じ取った、生理的に受け付けない面から、とっさに離れようとしたのだ。

「おお・・・何故私
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