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『八神はやて』は舞い降りた
第3章 聖剣の影で蠢くもの
第27話 必殺料理人
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頑固さを知っている。
 止めようものなら、一人だけで先へ進むだろう。
 いや、悪ければ、「家族を巻き込みたくない」一心で、一人で突っ走るかもしれない。だから――――


 ――――この日、八神家の家族全員が、原作を破壊し、独自の道を歩むことを決意した。





 ――私の趣味は料理だ。


 ただし、決して得意ではない。むしろ、苦手分野である。
 それでも、四苦八苦して調理するのが好きだった。
 特に好きなのは、創作料理。
 私のオリジナリティあふれる料理は、他の追随を許さない。と、自負している。
 はやてちゃんには、シャマルの創作料理?毒物の間違いじゃない?と、酷い言われようだが。
 だが、それでいいのだ。
 できないからこそ、チャレンジする気になる。


 誰か監督役にいるときは、普通に料理ができる。
 レシピ通りに作ることもできる。
 でも、レシピ通りに作ったら負けかな、と思っている。
 自慢ではないが、私は大抵のことが、そつなくこなせる、
 ヴォルケンリッターの参謀として高い知能を誇る私は、常人よりもあらゆる点で優れている。
 事実、料理以外の家事――洗濯、掃除などは、得意ではないものの、問題なくこなせる。
 にもかかわらず、料理だけはできないのだ。


(はやてちゃんは、一つくらい欠点があった方が、愛嬌があっていい、なんて言ってくれるけどね)


 昔冗談で、料理ができないようにプログラムされているのではないか、と言ったことがあるが、冗談では済まされないかもしれない。
 実際、シグナム、ヴィータ、ザフィーラはいまだに家事が苦手だ。
 私たちヴォルケンリッターは、戦闘用のプログラムである。
 そう考えれば、余計なリソースを使わないために、家事の能力は省かれたのかもしれない。
 料理以外の家事ができるのは、単に私が一番器用だったからだろう。


 それでも、私は料理し続ける。
 半ば意地のようなものだ。
 不思議なことに、私が作った料理は、私の口には合う。
 だからこそ余計に、不味い、と言われても理解できないのだ。
 はやてちゃんには、味音痴だの味覚障害だの言われるが、めげずに私は今日も料理をしようと思う。


「えっと、にんじん、じゃがいも、たまねぎ……今日の夕飯はカレーだったわね」


 夕飯の買い物を頼まれて、近くのスーパーに来ていた。
 私の練習用の素材も買っていいといわれている。
 なんだかんだで理解のある優しい主に感謝だ。


 ――私の役目は参謀だ。


 ヴォルケンリッターの参謀として後方で指揮・援護をするのが私の役目だ。
 冷徹に状況を見極め、判断する。
 戦闘に感情は不要だ。
 だから、冷徹に、いっそ冷酷
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