暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
天使炎上篇
12.仮面の真実
[5/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
空間移動をする。
「え!? ちょ……」
唖然とする古城と彩斗はなんとか傾く鉄塔にしがみつく。
だが、その傾きは突然として停まった。それは無数の鎖が、鉄塔に絡みつき倒壊を防いだ。
倒壊が停まった瞬間に“仮面憑き”と彩斗は同時に動いた。
「──降臨しろ、八番目の眷獣、“
狩人の二牙
(
アルテミス・ストレ
)
”!」
彩斗の呼びかけに魔力が形をなし実体化する。
二つの大牙を持つ猪。
“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”が従えし、不死身の肉体をもつ吸血鬼さえも殺す魔力の塊。
“
狩人の二牙
(
アルテミス・ストレ
)
”は、“仮面憑き”へとめがけて一直線に真っ正面から突進する。二つの大牙が“仮面憑き”のほっそりした身体へと直撃する。
「なっ……!」
思わず言葉を失った。一撃の破壊力でいえば、“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”が従える眷獣の中で最強を誇る猪の突進を正面から受け止めた。しかもその肉体には傷一つかなかった。
「うそだろ……彩斗の眷獣の攻撃に耐えるなんて……!?」
いびつな翼を広げる“仮面憑き”。古城と雪菜も驚きが隠せない。“
神意の暁
(
オリスブラッド
)
”の眷獣が効かないということは、真祖の眷獣を持ってしても倒せないことを意味する。
「
疾く在れ
(
きやがれ
)
、九番目の眷獣、“
双角の深緋
(
アルナスル・ミニウム
)
”──!」
古城の叫びに陽炎のように揺らめく二本の角を持つ緋色の
双角獣
(
バイコーン
)
。
緋色の眷獣が衝撃波を発する。強烈な振動波をまとう
双角獣
(
バイコーン
)
の突撃を、“仮面憑き”は悠々とすり抜ける。雪菜の槍と彩斗の梟のように魔力を無効化したわけでわない。同等のパワーで相殺したようには見えなかった。ただ受け流したのだ。
「やばい──!」
絶句している彩斗と古城はさらに全身を凍らせた。“仮面憑き”が巨大な光の剣を放とうとしていた。
それを止めるべく、雪菜が“雪霞狼”を投擲する構えを取るが、“仮面憑き”に槍は通用しない。それは、同時に“
真実を語る梟
(
アテーネ・オウル
)
”の翼が通用しないことを意味しているのではないか。
だが、“
真実を語る梟
(
アテーネ・オウル
)
”の翼が効かないと確証したわけではない。
わずかな可能性にかけ、彩斗は右腕を“仮面憑き”へと突き出した。その直後だった。
「なっ!?」
古城の声が洩れる。
突如として飛来した閃光が、光の剣を構える“仮面憑き”を貫いた。
その閃光の正体は、いびつな翼の小柄な影……もう一体の“仮面憑き”だ。
死角からの不意討ちに“仮面憑き”は絶叫を上げる。
閃光に貫かれたまま、彼女は電波塔に激突。鮮血を撒き散らす。
二体目の“仮面憑き”が、その上にのしかかり、鉤爪で容赦なく身体
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ