第五十七話
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「この一撃は民への罰。裁き、消し去り、その罪の証を消滅させよ。この舞台に一時の消滅を!」
言霊を唱え終わるのと同時に、もう見慣れてきた雷の雨が降り注ぐ。
普通ならふもとが大変なことになりそうだけど・・・今回は、この神たちが創った異空間での戦いだ。
被害については気にするまでもないだろう。
「・・・!?」
そして、もう一柱が消滅。残りの二柱は消滅したヤツと同じくらいのダメージを受けたが、そこまでダメージがあるようには見えない。
あの二柱が、まつろわぬ神か・・・いくぞ、二振りとも。
『オウ』
『かしこまりました』
俺が心の中で呼びかけると、ブリューナクとゲイ・ボルグはそれに答え、俺の手に現れる。
杖は背中につるして、肩当はつけたまんまで走る。
雷が降ってる間に出来る限り攻撃できれば、かなり有利になる。
コイツらはスクナビコナと違って鋼じゃないし、出来る限りくらいたくないだろうからな。行動も制限できるし。
「って、何でもありか狸・・・」
目の前では、ありとあらゆる妖怪現象が起こっている。
ほんとに色々あるな・・・
「雷光を纏いて穿て、ブリューナク!」
とりあえず、全部まとめてブリューナクで貫く。
「・・・・・・」
結果としてその先にいた狸の片割れが貫かれたが、それでも死んだ様子はない。
放っておいてもいいが・・・いや、先にしとめるか。
「毒持ち、呪え。ゲイ・ボルグ!」
もう一振りも投げ、ブリューナクと交差するようにして貫かせる。
そのまま後ろからの鈍器による攻撃を、百パーセント勘で防ぎ、狸を蹴飛ばして距離をとる。
途中で背中に重みが加わったのを感じながら、回収するのは不可能と断じて、両手にロンギヌスとグングニルを構える。
そして、狸の杖と俺の槍とで打ち合う。
向こうが頭を狙ってきたのを防ぎ、それと同時に胴を貫こうとした俺の槍を狸はひょうたんで防ぐ。
ひょうたんが砕けて中から液体が出てきて・・・本能的にそれを危険だと判断し、医薬の酒をぶちまけて薄める。
向こうはこちらがぶちまけたものの正体までは掴めていないようで避けるが、俺はそんなこと気にせずに酒の上を走り、その丸々と太った腹にXを描く。
仕返しとばかりに左肩を砕かれたので、残った右腕で二振りともつかみ、突き刺してグリグリと抉る。
俺を引き離そうとして横薙ぎに振るった杖で肋骨が一気に折れるが、まあそれくらいは些細な代償だと割り切る。
どうせ沈まぬ太陽使ってるんだし、肺と心臓に刺さったっぽいけど、死ぬ程度だ。気にしない気にしない。
「・・・これで、終わりだ!」
俺は向こうが一瞬気を抜いたその瞬間に、蚩尤の
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