暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜命の軌跡〜
Episode2  偶然の遭遇
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た。だが、まだ三時。そして、圏内に入ってしまえば、遅くなっても問題はない。僕は、アルゲードに着いたところでフード付マントを装備し、フードを被る。これには、一応理由があるのだけれど、これもまたの機会で……。
 あいかわらず、道に迷いそうな場所であるが、目的の場所は何度も訪れているので、本当に道に迷うことはないだろう。別の場所なら自信はないけどね。そうこうしているうちに、目的の店に到着したので、いつものように―――

「おじゃまします」

 と声をかけ店の中へ入っていく。

(おっと、先客がいたみたいだね)

 店の中には、黒尽くめの服装をした少年と、白を基調とした制服を纏った少女、それに少女と同じようなデザインの制服を着ている男の人がいた。そして、少年には見覚えがあった。

(確か、キリト君……だったかな?)

 攻略組の中でも最高クラスのプレイヤーと謳われている少年。それに、彼女のほうは直接面識がないけれど、アインクラッドの中でも超が付くほどの有名人。

([血盟騎士団]の副団長、アスナさん)

 そんな二人が言い合ってる?とアスナさんが入り口の前に立っている僕に気づいた。

「ほら、邪魔になってるでしょ!早く行くわよ!」
「お、おう。それじゃあな、エギル。感想文を八百字以内で書いてきてやるよ」
「そ、そりゃあないだろう!!」

 エギルさんが、がっかりしたような表情を浮かべているが、キリト君とアスナさんは、それをスルーして店を後にしていく。すれ違った時、アスナさんが軽く会釈してきたので、僕も会釈し彼女たちの後ろ姿を横目で見送った。視線をエギルさんの方へ向けると、まだ回復していないみたいだ。被っていたフードを脱ぎ、カウンターまで移動する。

「こんにちは、エギルさん。それより、どうしたんですか?」
「ん?なんだ、シンか……。悪いが俺は、今日もう店を閉めたい気分なんだ」

 エギルさんとは、結構長い付き合いになる。といっても、あくまで店の店主と客という間柄なのだが、お得意様ということで、割と良くしてくれる。

「まぁ、そう言わず、とりあえずいくつか換金お願いします」

 アイテム欄からいくつかアイテムを選択し、トレードウインドウに入れていく。それを、仕方ないといった表情で確認するエギルさん。その途中で、トレードウインドウをスクロールしている手が止まる。

「おい、シン……」
「ん?どうしたんですか?何か問題でもありましたか?」
「やっぱり、お前は最高だぜ!!」

 エギルさんがトレードウインドウの中にある、あのS級食材を見つけたみたいだ。さっきまでの表情とは一変し、そう言いながら、カウンターを乗り越え抱きつこうとしてくる。しかし、それを寸前のところで回避。弓使いの敏捷値は意外と高いんで
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