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函館百景
その2
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 函館で『不規則な』悪役を見たような気分である。それでも結構全国で話題になっていたらしく、朝日新聞では特集を組んでいたようだ。記事のスクラップを読んでみると、この悪役は妙に人気が高い。
 昔からインパクトの強い悪役は、主人公以上の人気を博するといわれている。このイカール星人、ばいきんまんやフリーザ程とはいかぬとも、インパクトはそれなりにあるらしい。


 外に出てみる。
 結婚式場を通り過ぎる。
 また頭がぼんやりとする。
 船の波止場を横切り、そこから赤レンガ倉庫、そして函館山をのぞき見する。
 夜になったら、函館山の景色を楽しもう、と思った。
 その時間まで、思いっきり元町を楽しもう。車が激しく往来するが、それも悪くはないではないか。
 鈍角の函館山と、4本ほど生えている展望台の鋭角な電柱を仰ぎ見る。太ったトトロに似ていた。


続く


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