第11話
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ようだ。
すると、転子が何故か笑いを堪えている。
ひよ子「あ、ころちゃん。なんで笑ってるの!」
転子「いや…だってさ…」
竜司「…?」
どうやら転子は何か知ってるようだ。
転子「実はちっちゃい頃…」
ひよ子「あーっ!ちょっと、ころちゃん!?」
どうやらひよ子は子供の頃は結構やんちゃな子だったようで、木の上に勝手に登ったり、アケビや桃を採ったり、木の上で昼寝をしたりしていたようで、元気な子供…と言うより、野生児という感じだ。
竜司「猿…だな。確かに…」
ひよ子「いやー!竜司様までー!」
転子「あと、ちっちゃい子の面倒見るときでも、子供を抱きかかえたままそのへん走り回ってて…」
竜司「なるほどな…でもそういう子は街中でも結構いるものだが」
転子「まぁそうですけど、その格好が何とも猿みたいなんですよねー」
竜司「そういうことか…」
転子「だからさ、そういうすばしっこい所が、久遠様にも猿みたいだって思われてたんじゃないの?」
ひよ子「ころちゃんひどーい!」
転子「あ、そうだ。隣村の悪ガキと合戦をした時なんか、気に登ってまだ青い柿の実を投げつけたりして…あれはどう見てもさるかに合戦だったよねー」
ひよ子「そういうころちゃんだって…あの合戦の時には牛の糞を…」
転子「ちょっと!だからってその話までする!?」
ひよ子「ふふん。お返しだよーだ!竜司様も聞きたいですよね?」
竜司「勝手にしてくれ…」
転子「竜司様ぁーーーーーーー!」
その後、暴露大会は白熱していき、買い物のことも忘れ、ついには日が傾くまで続いた。
転子「はぁ…はぁ…はぁ…」
ひよ子「はぁ…はぁ…」
転子「ひよ…この話は、もうなかったことに…」
ひよ子「うん…そうしよう…キリがないや…」
竜司「終わったか?二人とも…」
ひよ子「あ、竜司様…」
転子「えっと…なんとか…」
竜司「そう…ところでさぁ、お前ら…」
ひよ子、転子「「はい?」」
竜司「もう…日が沈んで来てるんだが…」
ひよ子、転子「「あっ…」」
今更気付いたようだ。
ひよ子「す、すみません…」
竜司「まぁいいさ、今日はどこかで食べて帰ろう。買い物の続きは…また明日だな」
ひよ子「はい。だったらその辺もご案内しますね!」
竜司「頼む…と、あっ…」
ひよ子「どうしました?竜司様」
竜司「いや、そう言えば俺、君らに給料ってあげてなかったよな…」
ひよ子「あっ…」
転子「そうでしたね」
一応久遠からは給料の銭と米をもらってはいるが、それは俺一人が使うものではなく
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