第11話
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にこちらを選んで正解だったようだ。
ひよ子「もうすぐですから、竜司様」
ひよ子に教わりながら、しばらくその道を歩いていると、一件の長屋が見えてきた。
その長屋はどこにでもありそうな、ごく普通の長屋…いや…おかしい箇所があったな…。
竜司「うわぁ…分かりやす…」
そう、そこにはある家紋が入った旗が井戸やら廊下の柱やらにくくり付けられていた。
『丸に釘抜紋』。
釘抜きは打ち込んだ釘を抜くための工具。釘抜は座金そのものを図案化したものが多い。
また、釘抜きは「九城を抜く」といわれ、九つの城を陥落させるという戦勝の縁起もかついでいる。
竜司「間違いなく…俺の家の家紋だな…あそこか…俺達の住む場所」
ひよ子「はい!」
わかりやすい目印のお陰で付くには着いた。だが…
竜司「陣地にしか見えん…」
ひよ子「あはは…一応歓迎ってことで…」
転子「私は一応止めたんですけど、目立つようにってひよが…」
ひよ子「あーっころちゃんひどーい!」
竜司「まぁ…お陰で着くには着いたけどな…少し恥ずかしいけど…」
ひよ子「そ、そうですか?えへへ、よかったです!」
そんなことを話していると、長屋の奥から竜司隊の兵がワラワラと顔を出してくる。
竜司隊「竜司様!お待ちしておりました」
竜司隊「これからよろしくお願いします」
竜司「おう。出迎えご苦労様。世話になるぞ」
竜司隊「はい!あっお荷物は届いておりますよ。お頭のお部屋に入れておきましたので」
竜司「すまないな。じゃあ各自このあとは自由に休んでくれ」
竜司隊「はっ!」
隊の皆に礼を言いつつ、俺たちは来た道を戻り、再び清洲の街に繰り出す。
荷物と言っても書簡だけあっても意味がないので、必要なものを買い漁る。
竜司「なんかすまんな。これでは二度手間だな…」
ひよ子「いえいえ。気にしないでください。元々はころちゃんを案内する予定だったので」
転子「私も、こっちに来てから足りないものがいくつかあったので…ちょうど良かったです」
竜司「そう言ってくれると助かる…そう言えば、あの長屋はいつの間に用意されたんだ?」
ひよ子「えっと、確かころちゃんがくる少し前だったと思います。私も、竜司様の隊に入ってからあそこに移ったので。あっでも前の長屋もすぐ近くなので、この辺の地理には詳しいですよ」
竜司「そうか。それは頼もしい」
ひよ子「えへへ…」
竜司「ご機嫌だな…ひよ」
ひよ子「それはそうですよ!こうやって、竜司様の部下としてちゃんと武士になって、ころちゃんとも一緒に働けるんですから!」
転子「私もやっと仕官できましたし
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