暁 〜小説投稿サイト〜
とある物語の傍観者だった者
10話:悪魔デ妹
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「アンタ、あんなのが趣味だったんだ」

「ちがっ……」

 趣味とか言うな!

「年下の妹系ロリガキが恋愛対象か……少し距離を置こうか」

 なんかその言葉はもの凄く傷ついたぞ脱ぎ女!!

「近簿さん、私信じてますから……」

 何を信じるのかちゃんと目を合わせてから言ってーーー!!

「ついにお前にも春が来たじゃん。良かったじゃん!」

 もう夏ですけどね!

 この流れでそれはない。つーか、目が泳いでいるじゃん!!

「で、本当に何しにきた?復讐か??だったら相手にしてやるよ、クソッタレが……」

 昔、というか約1ヶ月前、ゴールデンウィークに起きたとある少女の誘拐事件。

 誘拐という汚名を俺に着せた張本人であったり、敵であったり、悪魔のような女であったり、魔術師であったり、いろいろワケありだったりするのだけども。撃破してロンドン塔の監獄にぶち込まれたと土御門から聞いていたり、でも、今ここにいるということはそういう事だろうと結論付けた。

 しかし、

「あははははっ、違う違ーうよ、お兄ちゃん。確かにあの人と私の目的を潰してくれたことに関しては復讐してぶっ殺してやりたいとは思ったことも無きにしも非ずだけどー」

 ………。

「それに脱獄なんてしてなーい! 確かに私はまだ罪人であり囚人だよーん。でも〜、心の広いイギリスの偉い人達から特別処置を貰ってこうしてここにもいられるんだよぉ。ぷんぷん」

 などと言う……。

 もうワケが分からなかった。

 イギリスの偉い人達って…女王とかイギリス清教の、最大主教(アークビショップ)の変な日本語を喋る女性とかがこの魔術師に特別処置だって??

 そして、彼女は告げた。

「私、『あの子』と仲直りしたんだよ? だからお兄ちゃんも私と仲直りしようよ♪」

 ………。

「つーか、あんな激しいものぶち込みやがって、今思い出しただけでも濡れてきたわ。まっ、実際監獄ではずっと濡らして自分で慰めてたんだけども」

 ………。

「だから、ちゃん責任とってよね? クソ野郎」

 ………。

 あっ、今オレは社会的に死んだかも。

 少なくとも、周りにいた少女たちの冷ややかな、あるいはドン引きな視線に大ダメージを受けて目の前が真っ暗になった。

 次に目を覚ました時は見慣れた病院の天井だったりするのだが。



 流石は悪魔のような女、テスラ=スィトリビトル


 冤罪もいいところだが、オレを誘拐犯にしたり変態にしたて上げたりして自分に味方を作ったりオレを性犯罪者にしたり……恐れ入った。

 もう次から美琴たちとどんな顔をして会えばいいのだろうか。というか会ってくれるのだろうか……

 
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