僅かな平穏・後編〜
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「来とるで。蓮華のとこに顔を出しと・・・る・・・」
霞の目付きが代わった。視界に入ったのは・・・愛依だ。
「・・・お前!!」
「破壊者だと!?」
霞と華雄が後退り、武器を構える。いや・・・ねねや、月ですら愛依を睨んでいた。
「っ・・・」
一方愛依は呼吸もままならなくなっていた。
「愛依・・・俺が」
「大、丈夫」
愛依はゆっくりとだが、事情を話す。俺と恋の娘であること。罪を償う気はあること。黒幕のこと。
「・・・」
華雄は武器を降ろし、月もねねも俯いていた・・・が、ただ一人・・・霞だけは飛龍偃月刀を構えていた。
「霞・・・?」
「そんなん簡単に信じられるかいな。あんたにはウチの大事なモンぶち壊されたしなぁ」
「じゃあ・・・どうすれば信じてもらえますか」
霞がニヤリと笑う。
「咲と恋の・・・武人の娘ならわかるやろ」
愛依が俯いたあと・・・偃月刀を二本構える。
「武で示せ・・・ですよね」
「正解や!」
霞が踏み込み、突きを放つ。愛依の近くにいた俺達は飛び退き、愛依は霞の一撃を弾く。
「勝負か!?勝負なら私が・・・」
「・・・華雄、空気読んで」
「恋に言われただと!?」
恋にKY宣言されて華雄がヘコむ。
「(愛依・・・)」
愛依と霞はひたすら打ち合う。
「大分やるやない、か!」
「くぅ・・・!」
「特別や・・・目ぇかっぽじってよく見ぃ!」
霞の身体が光る。・・・気だ。それが腕と刀身に収縮する。
「はぁぁぁぁ・・・でりゃあああ!!」
連続で素早い突きが放たれる。愛依は防ぎきれずに偃月刀を二本とも弾き跳ばされる。
「らぁっ!」
ゴスッ!
「あぐっ・・・」
霞の蹴りが当たり、愛依が転がる。
『さ、咲さん・・・』
「・・・ああ!手が滑ったぁ!」
俺はわざとらしくリパルを愛依に投げる。
「!」
愛依はリパルをキャッチし、そのまま一閃。霞は防ぎながら下がる。
「ちょいまちぃや!なに手助けしとんねん!」
「いやー、手が滑って」
「思いっきり振りかぶっとったやないかワレぇ!?」
「余所見しないで下さい!」
愛依が今度はスピードで攻める。
「やぁぁ!」
「まだまだ遅い!破壊者の能力とやらを使ったらどうや!」
「アタシにある力は・・・これだけです!」
刃に闇が灯され・・・
「走れぇ!」
衝撃破のように地面を砕いていく。
「闇?・・・んなもん」
再び刀身に気が集まる。
「見慣れすぎて飽きとるわぁ!」
同じように衝撃破を放ち、相殺・
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