暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
僅かな平穏・後編〜
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・・無邪気だなぁ。



「やぁぁぁ!」

・・・と、ここで直葉が踏み込む。剣が輝き・・・


「バーチカル・スクエア!!」

そして放たれる四連撃。流石、と言うべきかその兵士はそれを一撃も貰わずに防いだ・・・が、大きく体制を崩された。

「めぇぇぇん!!」

直葉が大きく振りかぶり・・・気合い一閃。

ガコォン!

「ぐぅ!?」

・・・兵士の兜に容赦なしの一撃。

「そこまで!」

「ふぅ・・・あ・・・あぁぁぁぁ!!ご、ごめんなさい!つい本気で・・・」

「あはは・・・構いませんよ。いたた・・・」

兵士がフラフラしながら直葉に礼をして下がる。

「・・・容赦ないのな、お前」

「だ、だって・・・」

「というわけで次戦いたい人ー」

「亮お兄ちゃん!」

すると沢山の立候補者たち。

「よし、頑張れ直葉」

「もう!後で見返りを要求するからね!?」



その時、ふと見慣れない兵士達が目に入った。

「あれ・・・記憶違いなら悪いんだけど・・・君達、以前からいたっけ?」

「い、いえ!僕達は志願兵です!」

「志願兵?呉はそういった募集はしなかった筈だけど・・・」

「確かに、孫権様に反対されましたが・・・僕たちも自分の世界を守りたいんです!だから・・・」

「そうか・・・って、女性もいるのか?」


近くに二人いたので聞いてみた。

「はい。私たちは姉妹で・・・その、一時期魏に所属していました」

「魏に?じゃあなんで呉に・・・」

「・・・三国がまだ三分立していた頃、私たちは・・・三人姉妹だったんです。ですが、末の妹は国境付近の争いに巻き込まれた時に・・・」

「・・・それは」

「ええ、呉の人に殺されました。暗闇で敵と間違われて・・・」

「だから魏に入ったのかい?」

もう一人の少女が頷く。

「・・・でも、戦いは終わった」

「私たちは妹の仇もとれなかったし、一時期はこの世界も壊したいくらい嫌いでした。ですが・・・今じゃ、この世界で生きていきたいと思っています」

「生きられなかった妹の分まで・・・」

「・・・そう、か。だから・・・呉に?」

「はい。呉を中心として戦うと聞いたので・・・戦う力があるのに、なにもしないでいるのに耐えられなく・・・御遣い様」

「ああ・・・」


「私たちはあなたや・・・世界の為に戦います。どうか、一緒に戦うことをお許しください」

二人が・・・いや、志願兵全員が頭を下げる。答えは・・・

「・・・わかったよ。君達の気持ちはよくわかった」

俺は思い切り声を出す。

「君達の覚悟を俺は認める!!共に戦い・・・勝ち取ろう!!
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