僅かな平穏・後編〜
[4/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
・・無邪気だなぁ。
「やぁぁぁ!」
・・・と、ここで直葉が踏み込む。剣が輝き・・・
「バーチカル・スクエア!!」
そして放たれる四連撃。流石、と言うべきかその兵士はそれを一撃も貰わずに防いだ・・・が、大きく体制を崩された。
「めぇぇぇん!!」
直葉が大きく振りかぶり・・・気合い一閃。
ガコォン!
「ぐぅ!?」
・・・兵士の兜に容赦なしの一撃。
「そこまで!」
「ふぅ・・・あ・・・あぁぁぁぁ!!ご、ごめんなさい!つい本気で・・・」
「あはは・・・構いませんよ。いたた・・・」
兵士がフラフラしながら直葉に礼をして下がる。
「・・・容赦ないのな、お前」
「だ、だって・・・」
「というわけで次戦いたい人ー」
「亮お兄ちゃん!」
すると沢山の立候補者たち。
「よし、頑張れ直葉」
「もう!後で見返りを要求するからね!?」
その時、ふと見慣れない兵士達が目に入った。
「あれ・・・記憶違いなら悪いんだけど・・・君達、以前からいたっけ?」
「い、いえ!僕達は志願兵です!」
「志願兵?呉はそういった募集はしなかった筈だけど・・・」
「確かに、孫権様に反対されましたが・・・僕たちも自分の世界を守りたいんです!だから・・・」
「そうか・・・って、女性もいるのか?」
近くに二人いたので聞いてみた。
「はい。私たちは姉妹で・・・その、一時期魏に所属していました」
「魏に?じゃあなんで呉に・・・」
「・・・三国がまだ三分立していた頃、私たちは・・・三人姉妹だったんです。ですが、末の妹は国境付近の争いに巻き込まれた時に・・・」
「・・・それは」
「ええ、呉の人に殺されました。暗闇で敵と間違われて・・・」
「だから魏に入ったのかい?」
もう一人の少女が頷く。
「・・・でも、戦いは終わった」
「私たちは妹の仇もとれなかったし、一時期はこの世界も壊したいくらい嫌いでした。ですが・・・今じゃ、この世界で生きていきたいと思っています」
「生きられなかった妹の分まで・・・」
「・・・そう、か。だから・・・呉に?」
「はい。呉を中心として戦うと聞いたので・・・戦う力があるのに、なにもしないでいるのに耐えられなく・・・御遣い様」
「ああ・・・」
「私たちはあなたや・・・世界の為に戦います。どうか、一緒に戦うことをお許しください」
二人が・・・いや、志願兵全員が頭を下げる。答えは・・・
「・・・わかったよ。君達の気持ちはよくわかった」
俺は思い切り声を出す。
「君達の覚悟を俺は認める!!共に戦い・・・勝ち取ろう!!
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ