第二十五話 混沌
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ーカーはセイバーに敗北し撤退を余儀なくされた。
だが、今回はどうであろう。
セイバーの剣技に追いつき、アーチャーの不意打ちに対応し、そして確実に此方へダメージを与える。
あれからそこまで月日は経っていない。
いくらなんでも、二体のサーヴァントを相手取って圧倒するほど、ステータスを上げるなど、この短期間では不可能だ。
バーサーカーの技量が高いのは、以前の戦いで証明済み。
だからと言って、此処まで拮抗した戦いにはならないはずだ。
「(何故だ―――――なぜこんな……)」
「セイバー!!!」
突如、キリトの叫び声がセイバーの耳に届いた。
ハッとしてセイバーが思考を切る。
そして、本能的に剣を前に突き出した。
「ガッ……!!」
強烈な衝撃がセイバーを襲った。
両手が痺れるような感覚と共に、セイバーは遙か後方へと吹き飛ばされた。
セイバーは空中で何とか体勢を立て直し地面に降り立つ。
「ク……ハ――――――」
だが、あまりの衝撃の大きさからか大きく息を切らし、現実に思考を戻した。
「(まさか……私が吹き飛ばされるほどの一撃を出せるとは)」
セイバーは一瞬、自分に何が起こったか分からず混乱したが、すぐに結果に行きつけた。
バーサーカーの放った横薙ぎの斬撃が、セイバーの剣と真正面から衝突したのである。
その衝撃のせいでセイバーは吹き飛ばされた。
つまりはセイバーが力負けしたのだ。
「(バーサーカー……貴様は一体……)」
「よそ見をするなセイバー!!」
セイバーの耳に、今度はキリトとは違う太い男の声が届いた。
声の主の男…アーチャーは、双剣をバーサーカーに向けて投擲をしていた。
「アーチャー、何を…!」
「―――投影準備」
セイバーの声が途中で途切れる。
そして突如、アーチャーの頭上に十数もの刀剣が現われた。
そのすべてがバーサーカーに切っ先向けており、発射される時を今か今かと待ち構えていた。
「――――憑依経験、共感終了」
「――――工程完了。全投影、待機」
「――――停止解凍、全投影連続層写………!!!」
一斉にその剣達がバーサーカーの元へ殺到した。
剣の雨はバーサーカーの命を狩り取ろうと、降り注ぐ。
だが、その剣達がバーサーカーを傷つける事は出来なかった。
バーサーカーの持つ二振りの剣が縦横無尽に振るわれる。
「……っ――――――厄介な――――――だが……」
バーサーカーは剣を一本残らず地へと叩きつけた。
だが、その剣達の役目は終わりでない。
「――――|壊れた幻想《ブロークンファン
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