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LyricalNANOHA〜家族の絆〜
第二話 力
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私服になっていた。
 3,20万以上入っている財布がある。

以上。


 さて、どうしたものか? 近くに街があると信じてお金は絶対にいる。
食い物がないのが痛いな。せめて、水だけでも欲しい。


 さてはて、思案していると空気を少しながら揺らす爆発音が聞こえた。その音に気付いた聖と優斗もその爆発音の方向に視線を向けた。


 「「パパ……」」

 恐怖、不安に駆られた聖と優斗はさらに力強く俺の腰に抱き着く。そんな俺は二人の背中を優しくさする。
急遽一秒でも早くこの場所から逃げないといけないな。あんな爆発音がした方向に行くわけにはいかない! その逆方向に進めば安全なのかもしれないが、道は合っているのか? ただそこだけが不安だが、行くしかないだろうな。

 俺は優斗と聖の手を握った。


 「走るぞ!!」

 爆発音が聞こえた反対方向に向かって走り出す。常に優斗と聖に合わせながら走らなければならないのが若干ツライが仕方ない。まだ5歳児だ、大人の俺に合わせることなんて出来ない。



 10分ぐらい走った時に、それは起こった。


 「うわぁ!」

 優斗が地面の窪みに足を引っ掛けてこけそうになったが、手を繋いでおいたおかげで未然に防げた。だが、その次の瞬間!
 俺の顔横1pに所を赤い光線が走った。相当な熱量を感じ、頬が若干ジリジリと焼け、更に血がツーッと流れる。
 手には嫌な汗でジトーッと濡れるのがハッキリと分かった。
これはヤバイ! 本当にヤバイ!! 俺は後ろを振り返らずに優斗と聖を両脇に抱きかかえた。今でも鍛錬を欠かさずにやっておいて良かったと思った。



 「おわあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!!!!」

 今までの人生で一番大きな悲鳴を上げた。多分……いやこれから先もこれ以上の叫び声をあげる事は無いだろう……無いでほしい。

つうか後ろから追いかけられている気配があるんだ、これって絶体絶命とまではいかないかもしれないがピンチって奴じゃないって魚わっぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! 赤い光線が!! 掠る!! 掠る!! ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!!!!! 洒落にならん!!
優斗も聖も恐怖のあまり、涙と鼻水たらしまくっている。俺も目じりに涙が溜まっているであろう。

 後ろから放たれる赤い光線を避けながら走る事約10分ぐらい経った時だった。

優斗と聖を抱きかかえて走っているから、足がもうヤバイ。鉛のように重いし、呼吸もし辛い。いくら鍛錬を毎日欠かさずにやっていると言っても、こんな状況じゃキツイ。追われているから精神的にも余計にキツイ。
 でも此処で止まるわけにはいかない。こんな所で死ぬわけにはいかない!! 優斗と聖を護らなければならない!!!
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