暁 〜小説投稿サイト〜
とある物語の傍観者だった者
9話:超電磁砲
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 だから、バケモノの攻撃を回避できそうにもなかった……

 たぶん、あの一撃を食らったら、例えレベル5でさミンチレベルだ。いくら強くても生身の人間なんだ。

 もしかしたら、美琴はとっさの回避をするかもしれない。電磁波で集めた砂鉄でガードしたりするかもしれない。

 でも、もし何もできなかったら?

 もし、防御も回避もできなかったら?? 佐天さんの時とは状況が違う。今度の今度こそ、ここで見過ごせば彼女を救えなくなる……

 それは嫌だ……

 例え、これ以上の絶望が少女を襲うのを知っていて、それなのに絶対に関与したくない、手伝いたくないと酷いことを思っていても……

 この時だけは、少しだけ物語のヒーローになってアイツを守りたい……

 だから、オレは気がつけば次の行動をもう取っていた。

 走って間に合う距離じゃない。

 でも、次の必殺は届くはずだ。

 オレの手にはどこから取り出したかも自分でも分かっていない大剣を持っていた。

 そして、オレはその大剣を地面にぶっ刺すだけだ。

 それだけでもう一つの力『魔術』を繰り出せる。

 剣は地面に突き刺さりし、その効果を持って敵を殲滅せんとし。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴッと大地を揺るがす地震のような揺れ。

 次の瞬間にはAIMバーストの真下から、

「ぎ、ぎぃぃいいいいやぁあああああああああああああああッ!??」

 何か竜の形をした閃光が迸りバケモノを飲み込んだ。

 そして、オレは魔術を使った代償として吐血し、

「まーた怒られるよ、こりゃ……ゴボォッ」

 黄泉川先生や子萌先生とか吹寄に説教されるかもね。

 あと、土御門には苦労かけるだろう。

 ごめん、と謝りオレはその場に倒れるのであった。
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