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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第七七幕 「最上重工」
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た。

「うわ、見ろよ左近!研究棟の3号開発室に侵入者いるぞ」
「マジッスか!おにょれ〜・・・表のドサクサに紛れて俺らのカワイコちゃんを盗む算段っすね!?そうは問屋がおろし大根ッスよ〜!!!」
「お前さんはISよりおのれの娘っ子を大事にすべきだと思うんだな、僕としては」
「ばーか、夕貴の奴はもう自立してるようなもんッスよ。俺が口出さなくてもやっていける娘ッス」

このタイミングで侵入したという事は共犯である可能性も高いが、彼らにとっては如何に3号機を護るかが大事である。既に3号機に乗るであろうつららと直接顔を合わせた身としてはぜひとも乗ってもらいたい(ついでにISスーツ姿を堪能したいという奴もいるが)思いが迸っている。だからこそ、彼らはこの侵入者に対してお仕置きを敢行することを決定した。

・・・またの名を、壮大な悪ふざけとも言う。



= =



その侵入者はコードネームを“ウェージ”と言う。性別は女性、容姿から恐らく日本人であろうとこが推測できる。その日、彼女は自身の所属する“ある機業”から命令を受け、“同業者”(と、彼女は利かされているが真偽のほどは興味が無い)の襲撃に便乗してISコアを盗み出しにここへ来ていた。

彼女はかなり特殊な装備を持ってはいるが、ISなどは持ち合わせていない。実際には彼女用のISが存在するが、機業は何を恐れてか最近ISの使用に多くの制限を付けている。潜入任務が多いウェージとしては使いたくとも使えない場合が多いためフラストレーションがたまる遠因となっている。
ISスーツに似た特殊被服にはいくつかの装備が固定されている。

「ここだな。全く何で私が塵屑相手に手加減なんつー慈悲深い事してやらなきゃなんないんだか・・・どーせあの何十年かしたらくたばるんだから今殺しちまっても良いだろうに」

御上は・・・特に5年前に起きた事件以来はかなり慎重になっている。同僚もそれに納得が言ってない様子だったことを考えると特段自分だけがおかしく思っている訳ではないのだろうと考える。
さて、これ以上時間を掛けてもいい事はない。3号機の研究棟にいた人間は全員が彼女の持っている指向性広域音波発生装置によって全員が意識を失っている。事前の下見と仕込みでその辺りに抜かりは――と考えた刹那、足がつるっと・・・

「キャッ!?」

気を抜いていなかったと言えば嘘になるかもしれないが、それにしても見事なサマーソルトの機動を描いた彼女はそのままびたーん!と尻もちをついた。自分の身に何が起きたのか理解できないまま咄嗟に起き上がろうとし、床に着いた掌がぬるっと滑り今度は床に強烈なキスをする羽目に。

「ぺっぺっ!・・・な、なんじゃこりゃ!?なんかヌルヌルして・・・油、いやローションか!?」

咄嗟に見た掌
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